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帰ってきたyokeのブログ。JR東海運用情報の更新情報も兼ねています。
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2013年02月06日

買えないはずが、買えちゃった。

今朝、JRの駅のホームにある自販機(TOICA対応)で、飲み物を買ったときの話です。商品を選び、TOICAを当てると、ピッと音がしてチャージが引かれ、缶コーヒーが取り出し口にゴロン。まあ、当たり前の状況ですが、ここで「あれっ?」と思いました。私が当てていたのは、TOICAではなくmanacaだったのです。

要はTOICAのつもりで間違えてmanacaを当てていたわけなんですが、あれ?と思ったのは、TOICAとmanacaの電子マネー相互利用はまだ始まっていないはずだからです。乗車カードとしての相互利用は平成24年に開始していますが、電子マネー相互利用はまだお預け。manacaが使えちゃった自販機にも、

manacaの電子マネー利用は、平成25年春からの予定です。

まあ、暦の上ではもう春なんですが(笑)、公式リリースでは平成25年3月23日からとなっています。よもやフライングしてるところがあるとは、意外でした。

逆もできた

TOICA対応自販機でmanacaが使えるなら、逆はどうなんだろう?と思い、今度は地下鉄の駅にあるmanaca対応自販機でTOICAを使ってみたところ、こちらもすでに可能でした。おかげで朝から缶コーヒーを2本飲むハメに(違)。

電子マネー相互利用開始にあたっては、自販機などは一台ずつ機器の調整が必要なので、公式発表の3月23日までに順次すべてを終わらせる必要がある、そういうことなのかもしれません。つまり3月23日は、すべてが確実に相互利用できる日であって、実際はその前でも使える機器がある、ということなのでしょうか。

コンビニは無理

ちなみにコンビニはまだ無理のようです。サークルKで顔見知りの店員に頼んでTOICAを試してもらいましたが、やっぱりまだ無理でした。


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2012年12月18日

すでにニュース等では報道されていましたが、交通系ICカード主要10種の相互利用を2013年3月23日より開始することが決定し、本日加盟各社より一斉に公式発表されました。また、JR東海と近鉄のIC連絡定期の発売も同日より開始することになり、合わせて発表がありました。

交通系ICカード10種の相互利用 3月23日より開始

まずは公式発表のリンクを紹介しておきますが、別添のPDFファイルはどこのリリースも共通なので、JR東海のニュースリリースのみを貼っておきます。

以下の表は、相互利用が可能となる10種のカードをまとめたものです。表内の数字は、2012年12月現在における発行枚数・会員数(PiTaPa)で、リリースの資料より抜粋したものです。

2013年3月23日より相互利用が可能となる交通系ICカード
  JR系 民鉄・公営系
北海道 Kitaca
(45万)
-
東日本・関東 Suica
(4,127万)
PASMO
(2,152万)
東海 TOICA
(140万)
manaca
(266万)
西日本・関西 ICOCA
(744万)
PiTaPa
(230万)
九州 SUGOCA
(80万)
nimoca(181万)
はやかけん(44万)

交通系ICカードは各地域で独自の展開がなされたことから、主要なカードだけでも10種に及んでいます。地域内の相互利用や、JR系の相互利用はある程度可能でしたが、地域を越えた相互利用は制約が大きく、とくに民鉄系・公営系のカードは一部を除き、ほとんど地域外での利用ができませんでした。2000万枚以上の発行枚数を誇るPASMOでさえ、ちょっと西へ行くとまったく使えない有様だったんですね。

そこで、2010年より相互利用に関する検討が始まり、今回の公式発表に至ったものです。これにより1枚のICカード乗車券で、全国的にかなりのエリアをカバーできることになります。manacaで東京の電車に乗ったり、北海道で利用したり、Suicaで名鉄に乗るなんてこともできるようになります。

ただし、何でもかんでも共通かと言えば、そうではありません。定期券は作れるカードが限定されますし、マイレージポイントなどの特典までは共通利用できません。manacaで東京の定期券は作れませんし、Suicaで名古屋の地下鉄を利用してもポイントは貯まりません。このあたりの詳しい話は、以下の過去記事に詳しく書いています。

さらに、JRの会社境界の壁は解消しておらず、エリアを跨いでの利用はまだできません。JR東海エリアから直接JR東日本エリアや西日本エリアへ行くのに、ICカードが使えないのは相変わらずです。熱海・米原に立ちはだかる壁は予想以上に険しいですね。

また、この10種のカードの中で唯一ポストペイ(後払い)方式を採っているPiTaPaについては、相互利用の際にはポストペイとせず、付随するチャージ機能を使うことになります。PiTaPaは交通利用額の請求が後から来る後払い方式が基本ですが、現在でもJR西日本に乗るときはチャージをして使います。

電子マネー(買物利用)も共通利用・ただしPiTaPaは除く

公式リリースには10種のカードの電子マネー相互利用についても同日に開始するとあります。すでに交通利用では相互利用をしつつも、電子マネーの相互利用ができなかったTOICAとmanacaもやっと利用が可能になるわけですね。交通系ICカードでの電子マネー機能と言えば、コンビニ利用がもっとも多い利用シーンなのですが、愛知県下のコンビニはTOICA陣営とmanaca陣営にきれいに分かれており、使いづらいことこの上なかったのですが、ようやくこれも解消となります。

一方、電子マネーの相互利用に関しては『PiTaPaを除く』となっていています。PiTaPaにはチャージ機能もあるので、相互利用もできなくはないのでしょうが、PiTaPaとしてはポストペイ決済を進めたかったのでしょうか。

なお、PiTaPaですが、お膝元の関西でも使えるコンビニがほとんどありませんでした。私も関西へ出かけるとコンビニの支払いにはPiTaPaが使えず、TOICAを使う有様で…。ところが、先月末に大きな異変が起き、サークルKサンクスが関西および三重県の店舗(1,141店)でPiTaPaの後払い決済を導入しています。サークルK・サンクスと言えば東海地方が地盤であり、関西でPiTaPaを使える事実上唯一のコンビニになるとは、ちょっと意外でした。

JR東海・近鉄は連絡定期券も合わせて発売開始

主要ICカード10種の相互利用が開始となる来春3月23日、JR東海と近鉄の連絡定期券も発売が開始となります。

この連絡定期券、JR東海で発売する場合はTOICAで、近鉄で発売する場合はICOCAでの発券となります。先日の記事でお伝えしたとおり、近鉄は今年12月よりICOCAを本格導入し、ICOCA定期券の発売を開始しています。近鉄はPiTaPa定期券を導入していないので、連絡定期券もICOCAで実施するというわけです。このほか、磁気券でも発行が可能とのこと。

連絡定期の接続駅は、名古屋と桑名の2駅。それぞれの接続駅で発行可能な定期券の範囲が限定されており、名古屋接続の場合で東海道線は大垣~豊橋間、中央線は瑞浪まで。高山線や太多線との連絡定期券は発行不可です。

一方で、もっと需要がありそうな、近鉄と名古屋市営地下鉄の連絡定期券は、発表がありません。近鉄とmanacaとの連絡定期券については、いまのところ公式な発表は何もないんですね。需要は大きいと思いますので、いずれは実現するとは思うのですが…。

東海地方 主要4社局のICカードと連絡定期
鉄道事業者 基本カード 連絡定期の相手先
JR東海 名市交・名鉄 近鉄
JR東海 TOICA (TOICA) TOICA *TOICA
磁気券
名古屋市交通局
名鉄
manaca manaca (manaca) 不可
近鉄 PiTaPa
ICOCA
*ICOCA
磁気券
不可 **(ICOCA)
  • * JR東海と近鉄の連絡定期は2013年3月23日から
  • ** 近鉄はPiTaPa定期なし
  • TOICAでJR東海~市バスの連絡定期は不可(manacaは可能)。
  • JR東海~名鉄バスの連絡定期は一切不可。

おまけ manacaの発行枚数について

最初の表を見て驚かれた方もあるかもしれませんが、manacaの発行枚数が266万枚に達しています。別の出典(IBMのソリューション事例)によれば、今年4月の段階で250万枚に達していたとのことで、サービス開始からわずか1年あまりで、交通系ICカード第4位に躍り出たことになります。今年4月と言えば、回数券は廃止、トランパスの利用もできなくなっており、これらがなくなる前に買い溜めしておいた人も、あきらめてmanacaに移行した時期ですね。

さてmanacaには、名鉄系の(株)エムアイシー発行のものと、名古屋市交通局系の(株)名古屋交通開発機構のものがありますが、今年の4月の段階(総計250万枚)での内訳は以下のとおりです。

  • 140万枚 - 名古屋交通開発機構(名古屋市交通局・あおなみ線・ゆとりーと)
  • 110万枚 - エムアイシー(名鉄・豊橋鉄道)

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2012年11月22日

先日、所用で四日市に行く用事があり、近鉄名古屋線を利用しました。名古屋駅でJRから近鉄の乗換改札口を使い、TOICAとPiTaPaの2枚重ねタッチで通ろうとしたのですが、乗換改札へ向かう途中、今月から2枚重ねはできなくなった旨の掲示を発見。

「あらま」ということで乗換改札をあきらめ、いったんJRの広小路口改札を出てから、近鉄の改札へ向かいましたが、どうやら近鉄がICOCA定期を導入することに関係しているようです。

名古屋なのに関西系。微妙な近鉄名古屋線のICカード乗車券事情

近鉄名古屋線は東海地方にありながら、近鉄自体が関西の私鉄であるため、使えるICカード乗車券も、地域性と微妙にずれていました。以下に現在の使用可能なICカード乗車券を示します。

近鉄とJR東海で利用可能なICカード乗車券(2012年現在)
  TOICA PiTaPa ICOCA manaca Suica
SUGOCA
近鉄 不可 利用可 利用可 不可 不可
JR東海 利用可 不可 利用可 利用可 利用可

近鉄は関西私鉄ですから、基本となるカードはPiTaPaです。これにPiTaPaと相互利用可能なJR西日本のICOCAも利用可能カードとして加わりますが、JR東海のTOICA、中京民鉄系のmanacaはいずれも利用できません。

一方、JR東海は基本カードがTOICAです。manacaとは相互利用を開始しましたが、PiTaPaの利用はまだできません。一方で、JR西日本のICOCAはJRつながりで利用できます。

つまり、近鉄とJR東海は自社カードだけで両方を利用することができません。一方、名古屋と直接関係のないJR西日本のICOCAだけが双方利用可能なんですね。

  • 名古屋でJRと近鉄を利用するなら、ICOCAが便利

という微妙な状態であるわけです。むろん、名古屋にJR西日本の駅はありませんので、名古屋でICOCAを手軽に買うことはできませんでした。

先月までの近鉄・JR名古屋駅乗換改札の状況

このような微妙な状況を受けて、これまで名古屋駅のJR・近鉄の乗換改札では、互いの自社カードを尊重する取り扱いを取っていました。つまり、JR東海のTOICAと近鉄のPiTaPaを2枚重ねで通れるようにする、というシステムです。PiTaPaの代わりに、TOICAとICOCAを重ねて通すこともできましたが、双方を利用できるICOCA1枚で通ることはできませんでした。先月(2012年10月)までの状況を以下に示します。

近鉄名古屋駅とJR名古屋駅の乗換(2012年10月まで)
ICカード乗車券の組合せ 精算対象カード 乗換改札通過の可否
JR東海 近鉄
TOICA + PiTaPa TOICA PiTaPa 可能(2枚重ね)
TOICA + ICOCA TOICA ICOCA 可能(2枚重ね)
Suica + PiTaPa Suica PiTaPa システム的に不可
Suica + ICOCA Suica ICOCA 可能?(2枚重ね)
TOICA単独 TOICA 利用不可 不可(近鉄利用不可)
PiTaPa単独 利用不可 PiTaPa 不可(JR東海利用不可)
ICOCA+PiTaPa ICOCA PiTaPa 不可(ICOCAは近鉄専用扱い)
ICOCA単独 ICOCA ICOCA 不可(ICOCAは近鉄専用扱い)

表にまとめてみると、結構複雑です。TOICA + PiTaPaの2枚重ねがOKなら、その相互利用カードでも自由に通れそうなものですが、必ずしもそうではありませんでした。まず、Suica + PiTaPaはシステム上、2枚重ねができないのだそうです。

さらに、ICOCA + PiTaPaも不可です。名古屋駅の近鉄・JR乗換改札口を通る場合、ICOCAはJR東海の精算には使えず、近鉄の精算にしか使えないというロジックが存在したためです。同様の理由で、ICOCA単独も乗換改札口を通れませんでした。

今月からこう変わった - 近鉄・JR名古屋駅乗換改札

ところが、冒頭で書いたように今月(2012年11月)から、乗換改札のシステムが変わりました。まとめると以下のとおりで、2枚重ねを一切廃止。逆にこれまで不可能だったICOCA単独が、乗換改札をICカードだけで通れる唯一の方法となりました(切符との併用は他のカードでも可能です)。

近鉄名古屋駅とJR名古屋駅の乗換(2012年11月から)
ICカード乗車券の組合せ 精算対象カード 乗換改札通過の可否
JR東海 近鉄
TOICA + PiTaPa TOICA PiTaPa 不可(2枚重ね不可)
TOICA + ICOCA TOICA ICOCA 不可(2枚重ね不可)
Suica + PiTaPa Suica PiTaPa システム的に不可
Suica + ICOCA Suica ICOCA 不可(2枚重ね不可)
TOICA単独 TOICA 利用不可 不可(近鉄利用不可)
PiTaPa単独 利用不可 PiTaPa 不可(JR東海利用不可)
ICOCA+PiTaPa ICOCA PiTaPa 不可(2枚重ね不可)
ICOCA単独 ICOCA ICOCA 可能

ごらんのように、PiTaPa・TOICAの利便性を下げ、ICOCAの利便性を上げた形になっています。近鉄では、来月(12月)よりICOCAの発売・ICOCA定期の導入を始めることになっており、名実ともにICOCAが近鉄のスタンダードとなるようです。

PiTaPaの不振とICOCA定期券導入

PiTaPa(Wikipmedia commons)

近鉄をはじめとする関西私鉄が導入しているPiTaPaは、ポストペイという珍しい方式を採用しています。他のICカード乗車券のように前もってチャージをして使うのではなく、使った料金の請求が後から来る「後払い方式」なんですね。

ポストペイのPiTaPaには、メリットもたくさんあります。まず鉄道事業者は、チャージが不要ですから、チャージをする設備を各駅に置く必要がありません。また、PiTaPaを手に入れるにはクレジットカード同様に信販会社を経由するため、各駅でカードを販売する設備も不要です。導入する鉄道会社にとって、設備更新コストを抑えられるのは大きな魅力でした。

利用者にとっても、ポストペイの利点を発揮した各種割引制度が存在します。チャージ方式と異なり、その場で決済をしないので利用状況に応じて請求額が決められます。大阪市営地下鉄のマイスタイルはその最たるもので、1ヶ月の利用状況に応じて定期券相当か回数券相当か、安い方の請求が来るようになっています。また、実際に口座から引き落とされるのが乗車の2ヶ月後ぐらいですから、手元に当座のお金が残り「キャッシュフローがよい」と言う人もいます。

しかし、デメリットが多いのも事実です。利用者もPiTaPaを持ってさえいれば、いろいろ恩恵にあずかれるのですが、手に入れるのが面倒なんですね。後払い方式PiTaPaは信用取引ですから、信販会社による審査があります。申込書に年収や家族構成、勤務先の規模や売上高を記入し、引き落とし口座を指定。本人確認のため、公共料金の領収書なども添付したりと、とにかく面倒です。郵送した後、審査して発行となるのですが、手元に届くまでに1ヶ月近くかかるんですね。

となると、就職や転勤して通勤にPiTaPaを使おうと思っても、すぐには使えないことになります。この敷居の高さにより、PiTaPaの発行枚数は200万枚程度にとどまっており、後発のmanacaにさえ抜かれそうな気配です。このため、関西私鉄のICカード化は遅々として進みませんでした。とくに定期利用者の磁気券使用率はずっと高いままです。

ICOCA(Wikimedia Commons)

そこで、近鉄や京阪は、利用者が伸び悩むPiTaPaに見切りを付け(やめるわけではありませんが)、ICOCA定期券を導入することにしました。JR西日本との連絡定期券だけでなく、私鉄だけの定期券をICOCAで作れる点、さらにICOCAそのものを私鉄が発売する点が、他の地域と趣を異にするところです。ライバルであるJR西日本に白旗を揚げた形ですね。この決断には時間がかかったと思います。

さらに、近鉄では自社カードと一体になったKIPS ICOCAカードも新たに発売。着々とICOCA本格導入の準備が進んでいます。

導入するのがICOCA定期ですので、名古屋地区における連絡定期券はまだですが、PiTaPaの足かせが取れたことで、JR東海や名古屋市交通局・名鉄との連絡定期券も実現の可能性が増してきました。

追記 - JR東海と近鉄のIC連絡定期・来春発売開始

追記です。全国の主要ICカード10種の相互利用が2013年3月23日より開始となるのに合わせ、JR東海と近鉄の連絡定期券が発売となるようです。


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2011年12月22日

JR東海・名古屋市交通局・名鉄の3社局は、電子マネー乗車券TOICA・manacaの相互利用サービスを来春平成24年4月21日に開始することを発表しました。manacaでJR東海を利用したり、TOICAで名古屋市営地下鉄や名鉄を利用できるようになります。

これに合わせ、名古屋地区ではほとんど発売されていなかった連絡定期券も新たに登場。TOICA1枚でJRと地下鉄の定期、manaca1枚でJRと名鉄の定期などが作れるようになります。

その一方で、買い物に利用する電子マネー機能の相互利用はお預けです。平成25年春に予定される全国主要ICカード乗車券の相互利用開始まで、さらに1年ほど待つ必要があります。

TOICAとmanaca

ここで簡単にTOICAとmanacaについておさらいしておきます。

TOICAとmanaca(2011年11月末現在)
  TOICA manaca
サービス開始 2006年 2011年
乗車対象 JR東海 地下鉄・市バス
名鉄電車・名鉄バス
あおなみ線・豊鉄電車
ゆとりーとライン
発行枚数 121万枚 195万枚
相互利用
可能カード
Suica (JR東日本)
ICOCA (JR西日本)
SUGOCA (JR九州)
なし

TOICAはJR東海が発行する電子マネー乗車券。2006年よりサービスを開始。現在の発行枚数は約121万枚。JR東海の各線のほか、JR東日本のSuica、JR西日本のICOCA、JR九州のSUGOCAなどととも相互利用が可能で、首都圏や関西などのJRも利用できます。電子マネー機能もあり、セブンイレブン・ローソン・ミニストップなどで利用できるほか、相互利用カードが多いので、他地域へ行っても買い物に利用できます。

一方のmanacaは、名古屋市交通局や名鉄など、中京地区の私鉄・公営交通などによる電子マネー乗車券。今年の2月に登場したばかりですが、すでに発行枚数は195万枚に達し、TOICAを凌駕しています。しかし、登場して間もないこともあり、相互利用できるカードはまだありませんでした。電子マネーとしての利用も愛知県下のサークルKサンクス、ファミリーマートの一部に限られます。

相互利用でできること・できないこと

では、この両者の相互利用によって可能になること、不可能なことをまとめてみましたので、まずはご覧ください。

相互利用で可能になること・できないこと
  項目 備考
可能 TOICAで名鉄や地下鉄に乗る 一部利用でき
ない路線あり
manacaでJR東海に乗る
TOICAでJRと地下鉄(名鉄)との連絡定期を作る 経路が連続している
必要あり
manacaでJRと地下鉄(名鉄)との連絡定期を作る
不可 manacaでJR東日本を利用する Suicaとの相互利用は
平成25年予定
Suicaで名鉄や名古屋市営地下鉄を利用する
manacaでJR東海だけの定期を作る 連絡定期は
相互利用に限る
TOICAで名鉄だけの定期を作る
TOICAでマイレージポイントを貯める ポイント・割引制度は
manacaに限る
TOICAで地下鉄・市バスの乗り継ぎ割引を受ける
manacaを使ってセブンイレブンで買い物 電子マネー相互利用は
平成25年予定

まず、TOICAを使って名鉄や地下鉄・市バスなど、manacaが利用可能な電車・バスにはすべて乗ることができるようになります。その逆も可能で、manacaでJR東海の路線(TOICA利用可能区間)に乗車できます。ただし、manacaが相互利用するのは平成24年の段階ではTOICAだけですから、首都圏や関西のJRで使うことはできません。

連絡定期券

可能になる連絡定期券
乗継ぎ TOICA manaca
JR-地下鉄 可能 可能
JR-市バス 不可 可能
JR-地下鉄
-市バス
不可 可能
JR-名鉄電車 可能 可能
JR-あおなみ線 可能 不可
JR-豊橋鉄道 可能 不可
JR-名鉄バス 不可 不可

名古屋にいると馴染みがないのですが、首都圏などでは、2社にまたがる連絡定期券が当たり前に発売されています。1枚の定期券にJRや私鉄の定期が乗っかっているわけですね。

今回のTOICA・manacaの相互利用により、JRと地下鉄、JRと名鉄の連絡定期を作ることが可能になります。TOICAにJRと地下鉄の定期をまとめて載せたり、1枚のmanacaにJRと名鉄の定期を載せることが可能になるわけです。

連絡定期は経路が一本につながっていることが条件です。指定の乗換駅で乗り換える定期でないと作れません。ニュースリリースに詳細が載っていますが、あまり制約が見あたりません。TOICAが利用可能なJR東海のかなりの駅で、連絡定期を作ることができるようです。変わったところでは、JR東海~地下鉄~市バスなんて定期も1枚のmanacaに載せられます。

ただし、連絡定期が作れないケースもあるようです。まず、ニュースリリースを見る限り、JR東海~名鉄バスの組み合わせが書かれていません。JR東海~市バスは可能なのですが、manacaに限ります。また、3社局以上にまたがる定期や、名鉄~JR東海~名鉄は無理のようです。たとえば、名鉄本線~JR中央線~名鉄瀬戸線の方は対象外となります。

また、あくまで連絡定期券ですので、manacaにJRだけの定期を載せたり、TOICAに名鉄だけの定期を載せることはできません。

困る人も出てくる?

電子マネー乗車券の相互利用は基本的によいことではあるのですが、実は困る人も出てくるような気がしています。たとえば私です(笑)。

JRと地下鉄を乗り継いで通勤している人は多いと思います。私もそうです。ではお聞きしましょう。

「地下鉄は定期券で乗っていますか?」

はい、私もそうなんですが、地下鉄の定期券は割引率が低いので、以前は回数券、現在はmanacaチャージ利用+マイレージポイント還元利用の方が多いと思われます。つまり、地下鉄は定期でない人がかなり多いはずなんですね。このような人は、相互利用が始まっても

  • TOICA - JRの定期のために必要
  • manaca - 地下鉄でマイレージポイント還元するため必要

JRは定期が安いですから、通勤する場合はまず定期でしょう。manacaにJRだけの定期は組み込めないので、TOICAを持つ必要があります。一方で、地下鉄のマイレージポイントは通勤なら10%は還元されますから、manacaが有利。結局、TOICAとmanacaを2枚持つことになります。

これだけなら、今までと変わりません。しかし、新たな問題が発生します。それは、manacaでJRに乗れてしまうということです。「乗れてしまう」というのも変な表現ですが(笑)、つまりTOICA定期を持っているにもかかわらず、間違えてmanacaで料金を払ってしまう可能性がある、ということです。

これまでは、JRの改札でmanacaをタッチすれば、エラーになりました。しかし、来春からは違います。エラーにならずそのまま改札を通れます。うっかり間違えて、manacaをJR改札でタッチすると、定期を持っているのにチャージが減るってなことになるんですね^^;


2011年07月11日

今日でmanacaはサービス開始して5ヶ月になりました。manacaのサービス開始と同時にトランパスの発売をやめるという暴挙(?)のためでしょうか、manacaの利用率はかなり高いように感じています。地下鉄の改札などは、半数以上がmanaca専用改札機になっている駅もあります。

ところで、「manaca ポイントたまらない」「マナカポイントたまらない」というキーワードで検索して、このブログにたどり着く人がかなり多くなっています。マイレージポイントが貯まる仕組みや、使い方がちょっとややこしいこと、「名鉄たまルン」なる買い物ポイントシステムが別に用意されていることなど、ことポイントに関しては誰もが理解しているとは言えないようです。

マイレージポイントと名鉄たまルン

manacaのポイントシステムには以下の二つがあり、これはまったく別物です。

マイレージポイント
  • チャージを使って電車やバスに乗ると貯まる
  • 手続きは必要なし
  • どこの会社で買ったmanacaでも、同じように貯まる
  • 貯まったポイントは、どの会社の電車・バスでも使える
  • 10ポイントから使用可能
名鉄たまルン
  • たまルン加盟店で買い物をすると貯まる
  • 入会手続きが必要
  • 名鉄で買った記名式manacaに限る
  • ポイント付与率はわずか0.5%(200円で1ポイント)が基本。
  • 1000ポイント貯めないと使えない

名鉄たまルンについてですが、manacaで買い物をすることとは、たまルン加盟店で買い物することは、必ずしもイコールではありません。たとえば、manacaは愛知県下のサークルK・サンクス全店で使えますが、この中にたまルン加盟店はほとんどありません。また、200円で1ポイントしか付かないので、ポイントを使用するためには名鉄たまルン加盟店で最低20万円の買い物をする必要があります。とりわけ名鉄に縁のない人は、関係ないものと考えておきましょう。詳しくはたまルンがたまラン TOICAとmanacaとコンビニと(その2) をご覧ください。

名鉄たまルンはテレビCMなどもやっているため、manacaでポイントと言えばたまルンのことと考えている人も多いかもしれませんが、manacaのポイントはマイレージポイントが基本と考えてください。

以下、マイレージポイントに絞って説明していきます。

1ヶ月に2000円以上使わないとマイレージポイントは貯まらない

マイレージポイントの算出方法は、利用する鉄道会社によってバラバラですから一概には言えないのですが、おおむね1ヶ月に2000円は使わないとポイントは付きません。今月1000円、先月1500円だとポイントは付かないんですね。

トランパス(ユリカ・SFパノラマカードなど)は5000円買うと600円のおまけが付いてきました。1ヶ月で使い切っても、1年かかって使っても、おまけは有効でしたが、manacaのマイレージポイントはあくまで1ヶ月の利用額で決まります。manacaがトランパスよりも損と言われるのは、この点が大きいと言えます。

この1ヶ月も暦日単位で決められていて、各月の1日から末日までで精算します。先月15日から今月15日までで2000円以上使っていても、各月で2000円未満ではポイントが付かないことになります。

また、ポイントの計算方法は会社ごとに違います。地下鉄の場合は1ヶ月に2000円使えば、10%還元で200ポイント(200円相当)が戻りますが、名鉄は多くの場合、実際にポイントが付くのは2500円以上です。

利用額とポイントの詳細はmanaca グラフで見るマイレージポイントをご覧ください。

利用額を合算できるのは地下鉄と市バスだけ

「ちゃんと月々2000円以上使っているのに、ポイントが付かないよ?」

そう疑問に思われる方は、この点もチェックしてください。マイレージポイントは、利用した電車・バスでそれぞれの利用額で算出します。先ほど、月々2000円は使わないとポイントが付かないと書きましたが、これはそれぞれの電車・バスで2000円以上をクリアしていないと付かないのです。名鉄で1000円、地下鉄で1000円だとそれぞれ2000円未満なので、ポイントは付かないことになります。

ただし、名古屋市交通局に関しては、地下鉄と市バスの利用額を合算してポイントを計算します。合算してくれるのは、この二つだけで、その他(名鉄バス+名鉄電車、地下鉄+名鉄バスなど)は利用額を合算しません。

定期代にポイントは付かない・切符を買っても付かない

マイレージポイントはチャージで乗車した利用額に対して付与されます。チャージと関係のないmanaca定期や、チャージであっても切符を購入して改札を通った場合は、ポイントの対象になりません。

もともとマイレージポイントは、トランパスカードのおまけの代わりに用意されたサービスです。定期はトランパスのおまけとは関係ありませんし、相応の割引きがされていますから、対象外なのは仕方のないところですね。ただし、manaca定期でも乗り越しや定期区間外の乗車をチャージで精算した場合は、ポイントの対象になります。

また、鉄道会社から見ると、電子マネー乗車券で直接改札を通ってもらえれば、券売機の運用コスト、改札機の保守コストが下がるメリットがあります。ポイントはチャージで通ったものに限りますよ、というのもまあ頷けるところです。

貯まったポイントは引き出さないと使えない

引去額 200円
残高 4800円
ポイント 0P

ありがとう
ございました

これまでに挙げたポイントを全部クリアしているのに、ポイントが付かないという方は、ポイントが付いているのに気付いてないのかもしれません。マイレージポイントは勝手に貯まりますが、勝手に使えるようにはなりません。ポイントはチャージ機で引き出さないと使えないのです。

また、ポイントが貯まっていることも、チャージ機で照会しないとわかりません。manacaで改札を通ったときに、右のような表示が出ます。ここで、「表示が0Pだから、ポイントが貯まっていない」と勘違いされる方がいますが、これは大きな間違いです。改札機で表示されるポイントはチャージ機で引き出さないと、この表示はずっとゼロのままです。これは、チャージ機で引き出し、ポイントを利用した分のポイント残高なんですね。

マイレージポイントを確認するには、manaca対応券売機かチャージ機にmanacaを投入し、[照会]のボタンを押します。ポイントが貯まっていれば、翌月10日以降に確認すると、センターポイントとして数字が現れるはずです。さらに[還元]を押せば、manacaにポイントを引き出すことができます。引き出したポイントは、電車・バス代として使うことができ、チャージより優先的に使われます。


参考リンク
Wirtten byyj2
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