JR東海運用情報、みなさんから新ダイヤの情報を多数いただき、運用がどんどん判明しつつあります。情報をお寄せくださった方々に感謝いたします。
さて、今回のダイヤ改正に伴う運用変更で、注目を浴びているのが中央線の夕ラッシュ。編成両数が軒並み短くなっている減車です。春休み期間中であった改正直後はともかく、とかく新年度は混雑しますので、こんな両数で夕ラッシュを裁けるのか、といった危惧の声がネット上に上がっています。
そこで、本当に編成は短くなっているのか、何が原因でこうなったのか、考察してみることにします。
まずは、中央線の夕方ラッシュ時の下りパターンを見てみましょう。
基本を20分パターンとして、[快速|中津川]・[普通|多治見]・[普通|高蔵寺]、この3本が走るのを基本。これに[特急しなの|長野]と、[セントラルライナー|中津川]が、それぞれ1時間に1本入り、特急1・ライナー1・快速3・普通6の毎時計11本の構成です。
このうち、高蔵寺行きは毎時1本が愛知環状鉄道・瀬戸口まで延長運転。セントラルライナーの前を走る快速は瑞浪止まりになります。
さて、それぞれの列車の需要を考えてみると、
| 種別 | 行先 | 先行列車 との間隔 |
|---|---|---|
| 快速 | 中津川(瑞浪) | ・・・・・・6分 |
| 普通 | 多治見 | ・・・・・・6分 |
| 普通 | 高蔵寺(瀬戸口) | ・・・・・・・・8分 |
であることが予想できます。長距離を走る列車ほど混雑するのはやむを得ないところです。そこで、ダイヤを構成するにあたり、先行列車との運転間隔を調整することで、なるべく混雑が偏らないようにしてあります。
具体的には、混雑する[快速|中津川]と[普通|多治見]について、先行列車との間隔を狭めて混雑を緩和。一方、[普通|高蔵寺]は先行列車との間隔を8分開けて、利用率を高めるようにしてあるというわけです。
このパターンは、17時台から20時台まで続き、現在の中央線の状況に適したダイヤだと思います。
では、編成両数はダイヤ改正を挟んでどう変わったのでしょうか。まずは、とくに減車がひどいとささやかれている、夕ラッシュピークの18時台です。改正前・改正後・増減をまとめてみました。また、適正外と言われる6両編成も着色してあります。
| 名古屋 発時刻 |
種別 | 行先 | 改正前後の両数 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 改正前 | 改正後 | 増減 | |||
| 18:00 | CL | 中津川 | 6両 | 6両 | - |
| 18:02 | 普通 | 瀬戸口 | 8両 | 6両 | ▲2 |
| 18:08 | 快速 | 中津川 | 10両 | 10両 | - |
| 18:14 | 普通 | 多治見 | 7両 | 6両 | ▲1 |
| 18:22 | 普通 | 高蔵寺 | 7両 | 10両 | +3 |
| 18:28 | 快速 | 中津川 | 8両 | 6両 | ▲2 |
| 18:34 | 普通 | 多治見 | 7両 | 6両 | ▲1 |
| 18:40 | 特急 | 長野 | - | - | |
| 18:42 | 普通 | 高蔵寺 | 7両 | 6両 | ▲1 |
| 18:48 | 快速 | 瑞浪 | 8両 | 8両 | - |
| 18:54 | 普通 | 多治見 | 6両 | 6両 | - |
とまあ、ご覧のとおりで、確かに減車が目立っています。これまで7両ないし8両が中心だった編成が、軒並み6両編成が中心となっています。なかには、増車された列車(18:22発)もありますが、もともと7両の列車を10両に増やすぐらいなら、ほかの列車に回して欲しいとという声も聞こえてきます。
とくに激しい混雑が危惧されているのは、18:28発の[快速|中津川]の6両化です。ダイヤを調整して快速の混雑を緩和しているとはいえ、この時間の6両はやはり厳しいと予想されています。
個人的には、18:02・18:42発の普通列車が気になります。この2本の列車、特急やライナーの2分続行で名古屋を発車するため、信号で速度制限を受けてしばしば遅れます。遅れにより、先行する普通列車との間隔が10分以上開いてしまうこともあり、よく混雑するんですね。これが6両は痛いかもしれません。10両に増やすなら、18:22よりこっちの方が正解だったかもしれません。
このように18時台を見ると、混雑が増す方向であることが読み取れます。
次に19時台~20時台です。こちらも、快速の減車はあるものの、逆に増えている列車も目立ちます。どうも単なる減車とは言い難いようです。
| 名古屋 発時刻 |
種別 | 行先 | 改正前後の両数 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 改正前 | 改正後 | 増減 | |||
| 19:00 | CL | 中津川 | 6両 | 6両 | - |
| 19:02 | 普通 | 瀬戸口 | 7両 | 8両 | +1 |
| 19:08 | 快速 | 中津川 | 8両 | 8両 | - |
| 19:14 | 普通 | 多治見 | 10両 | 10両 | - |
| 19:22 | 普通 | 高蔵寺 | 6両 | 8両 | +2 |
| 19:28 | 快速 | 中津川 | 7両 | 6両 | ▲1 |
| 19:34 | 普通 | 多治見 | 6両 | 10両 | +4 |
| 19:40 | 特急 | 長野 | - | - | |
| 19:42 | 普通 | 高蔵寺 | 6両 | 6両 | - |
| 19:48 | 快速 | 瑞浪 | 7両 | 6両 | ▲1 |
| 19:54 | 普通 | 多治見 | 8両 | 6両 | ▲2 |
| 20:02 | 普通 | 瀬戸口 | 7両 | 6両 | ▲1 |
| 20:08 | 快速 | 中津川 | 7両 | 8両 | +1 |
| 20:14 | 普通 | 多治見 | 7両 | 6両 | ▲1 |
| 20:22 | 普通 | 高蔵寺 | 6両 | 6両 | - |
| 20:28 | 快速 | 瑞浪 | 7両 | 6両 | ▲1 |
| 20:34 | 普通 | 多治見 | 6両 | 8両 | +2 |
| 20:38 | HL | 中津川 | - | - | |
| 20:42 | 普通 | 高蔵寺 | 7両 | 8両 | +1 |
| 20:48 | 快速 | 中津川 | 7両 | 8両 | +1 |
| 20:54 | 普通 | 土岐市 | 10両 | 10両 | - |
比較してきた中で、大きな変化にお気づきの方も多いでしょう。改正後に7両編成が見あたらないということです。
中央線の編成両数は、3・4・6・7・8・10と多数のパターンがあります。両数の組み合わせが多いと「停止位置を間違えやすい」という運転側の問題を有していました。また、奇数両数の列車は、編成の最後部位置を合わせて停めたいような駅(たとえば大曽根の上り)で、不都合が生じます。そこで、今回の改正では、7両編成を極力排除したようです。同様に奇数両数の3両編成は、ライナーを除くと、ここ数年のダイヤ改正でめっきり数を減らしていました。
とはいえ、7両がなくなったとしても、平均的に7両を確保した上で、列車や時間帯に合わせて編成を確保すれば問題はありません。たとえば6両編成と8両編成に組み替え、混雑する列車や時間帯に8両編成を優先的に充てれば、よいはずです。
ところが、中央線の場合、うまくいかない事情があるんですね。これには朝ラッシュの編成を考える必要があります。中央線の朝ラッシュは10両編成が基本で、組み合わせパターンは以下の2種類に大別できます。
さて、夕ラッシュから夜にかけては、翌朝のラッシュ時10両から編成を抜き取った形で運用されることが多いのですが、問題はここです。4+4+2は2両を抜いて8両編成が組めますが、4+3+3のパターンでは、7両を組まないとすると、10両編成のまま運用するか6両編成しか組めないことになります。朝ラッシュのパターンも4+3+3の方が多いので、必然的に6両編成が増えてしまうわけです。
これを踏まえて、もう一度両数の変化を見てみると、7両が軒並み6両になった一方で、10両に増えた列車が散見されるという、二極化ダイヤになっていることがわかります。その一方で、8両編成の総数はさほど変化がありません。
| 名古屋 発時刻 |
種別 | 行先 | 改正後 編成 |
|---|---|---|---|
| 21:42 | 普通 | 高蔵寺 | 6両 |
| 21:50 | HL | 中津川 | 6両 |
| 21:54 | 普通 | 瑞浪 | 6両 |
| 22:02 | 普通 | 高蔵寺 | 6両 |
| 22:08 | 快速 | 中津川 | 8両 |
| 22:14 | 普通 | 多治見 | 8両 |
| 22:26 | 普通 | 高蔵寺 | 6両 |
| 22:36 | 快速 | 中津川 | 10両 |
| : | : | : | : |
| 23:06 | 快速 | 中津川 | 10両 |
| : | : | : | : |
| 23:58 | 快速 | 瑞浪 | 10両 |
さらに遅い時間帯を見てみましょう。ホームライナーが1本廃止になり、変わりに快速が1本増発された時間帯です。ダイヤが変わっていますので、改正前後の比較はできません。
この時間帯で特徴的なのは、快速が長編成だということです。23時以降の快速も抽出してみましたが、やはり10両編成で、改正前と比較してもむしろ増車の傾向にあるようです。夕方だけ見ると、「快速を減車して車両キロをケチっているのでは?」とも思いましたが、トータルはそれほど変化がないというところでしょうか。ただ、この時間帯に10両を持ってくるのなら…、という批判もありそうです。
ここまで見てきて思ったのは、全体にバランスが悪いなあということです。18時台より20時台の方が輸送力として大きいように思いますし、混雑する列車とそうでない列車の編成バランスも、ちぐはぐな感じがします。
さて、なぜこうなったのか、一つ考えたのは、今回の改正は朝ラッシュの混雑緩和に注力したのではないか、という点です。以前の記事で取り上げましたが、今回の改正では朝ラッシュのダイヤにえらく余裕を持たせて、混雑による遅延に備えています。さらに、朝ラッシュのピークの編成を見ても、改正前はバラついていましたが、改正後は編成をなるべく揃える配慮をしているんですね。
このように改正前は、313系を付ける位置が前だったり後ろだったり、3両だったり4両だったり、と様々だったのですが、改正後は一部を除いて後ろに2両または3両で統一されているようです。
7両を排除・朝ラッシュ対策を重点に、この二つに重きを置いた結果、そのしわ寄せが夕方に来てしまったのかもしれません。これが、吉と出るか凶と出るか、まずは学校の休みが明ける来週からの状況に注目してみましょう。
私がやっているJR東海運用情報について、昨年からちょっと対応に困るメールが来るようになりました。何度返信しても戻ってきてしまうので、この場を借りてご連絡します。
まず、去年の夏頃、こんなメールをもらいました。アドレスから携帯メールであることはわかりますが、件名も署名もなく、本文が一行だけ。
「静岡の運用が違います。直してください」
直すのはいいんですが、どの部分が違っているのかが書いてありません。
もともと運用情報のページは、たくさんの方々からいただいた情報を元にしています。一部は私も自分で調べてはいますが、大半は多数の方のご協力によるもの。列車も多数ありますので、ただ一言「違う」とだけ言われても、どこをどう直すのかがわからないと手の打ちようがありません。とくに静岡(浜松地区)の運用は、節電ダイヤの影響を受けていて、途中で運用が変わってしまったことも話を複雑にしています。
そこで「どこが違いますか?」と返信したのですが、携帯メールでありがちな「パソコンからのメールを拒否設定」にしてあるらしく、エラーで戻ってきてしまいます。
仕方ないので、放置していると、またも同じアドレスからメールをいただきます。
「早く運用表を更新してください」
いや、だからね。どこが違うか言ってもらわないと^^;
もう一度返信を試みますが、やはり拒否設定のままで、どうにもなりません。
「運用が違う?早く直せよ」
メールは相変わらず1行ですが、言葉が荒くなってきました。しかもどこが誤りなのか、具体的な情報がないのも同じです。困ったなぁ。
「いつになったら、運用表更新するんだ。早く更新しろや!静岡地区の運用表」
ついにキレ始めます(苦笑)。それでも具体的な情報はなく、返信してもエラーになるのは同じです。そんなメールが何度か来ました。
そして、今月のダイヤ改正。まず、私がやらなくてはならないのは、運用表のベースになる部分。各列車の列車番号・種別・行先・時刻などの情報を、改正に合わせて書き直すこと。この作業、結構手間がかかるんですね。名古屋発着だけでも、東海道・中央・関西の各線に対して、それぞれ上り・下り、平日・土休日と、実に1600本もの列車が対象になります。
そんな中、また例の携帯メールが来ます。
「静岡地区運用表みれるように、してください。早めにお願いします?」
「早く運用表を更新して下さい?」
口調はやわらかくなりましたが、改正当日に2回の催促メールです(苦笑)。「順次更新していきますので、もうしばらお待ちください」とサイトにも書いておいたのですが、目に入っていない様子です。
なんとか20日には、浜松地区の新運用表をアップしたのですが、その後の22日にまたもメールが。
「静岡地区運用表更新して下さい?」
表自体はアップしてあるので、中身を早く埋めろということでしょうか。それには情報をいただかないと。もしここをご覧になっていたら、催促だけでなく、情報もくださいね。
このメールに関連しての話題ですが、飯田線など他線区の運用表も追加してほしいとのご要望をよくいただきます。ただ、これ以上風呂敷を広げてしまうと、趣味のレベルを超えてしまい、私には管理できそうにありません。
この運用情報サイトは、1999年から始めており、当初は名古屋発着の東海道線・中央線・関西線のみを対象としていました。その後「浜松~豊橋」「大垣~米原」も是非追加して欲しいとの強い要望をいただき、追加に至ったものです。この追加にあたっては、それぞれの運用表の元データ(列車番号・時刻・行先など)を送ってくれた方もありましたが、その後のダイヤ改正に合わせて表を直していくのは、やはり私がやらなくてはなりません。
要望に応えてページを作ったのはいいのですが、運用情報そのものの情報提供が少ないと、表は白いまま。その状況に腹を立てて「情報が少ない!早く調べて更新しろ!」と掲示板に怒鳴り込んでくる方もいます。
そんなわけで、これ以上の追加はご勘弁願いたいというところです。ごめんなさい^^;
またも、雑記です。お暇な方だけお読みください。
いわゆる「ゆとり教育」の見直し論が盛んになってから久しい。学習指導要領も「脱ゆとり教育」を目指し、今年度改訂実施された。ゆとり教育を受けた世代は、「ゆとり世代」と呼ばれ、何かにつけ「ぬるま湯世代」「低学力世代」といった負のイメージで語られる。本人に罪があるわけではないのに、ちょっとかわいそうだ。
ところで、ゆとり教育の象徴としてよく語られるのが、「円周率はおよそ3」である。世の中の人々は「円周率は3.14が常識」と思っているせいか、マスコミを中心に大バッシングの的となった。
私は、実際におよそ3なんだから、小学生に教える分にはそれでもよいと思うのだが、その反面、概数の概念を小学生に理解してもらうのは、逆に難しいのかもしれないとも思う。なぜなら、大の大人までが「およそ3」の意味を理解していないからだ。
そもそも論になってしまうが、みなさんは日常生活で円周率などを使うことがあるだろうか?おそらく多くの人は使わないと思う。役に立たない数学の知識として、三角関数がよく取り上げられるが、円周率も同様ではないか。
使うとすれば、私のような技術屋になるわけだが、逆に3.14は使わなくなってしまう。基本の式はπとしたまま導き、わざわざ円周率に数字を当てはめて式を書き直したりしない。式を使って実際に数字を求めるときは、関数電卓の[π]のキーやExcelのPI()関数を使うので、小数点以下10桁や15桁の円周率を使うことになる。
ほとんど日常生活で使わないのなら、3.14にこだわらず、アバウトな数字を覚えておくのも十分アリだと、私は思うのだ。たとえば、こんな問題。
ここで、25に3.14をかけるのは間抜けである。木の幹など真円であるはずがないのだから、細かな数字にこだわっても意味がない。アバウトに3をかけて75cmと答えればよいのである。小学生に求められる知識というのは、こんなもので十分ではないか。
心配せずとも中学・高校へ進めば、どうせおよそ3だけでは済まない。先に出した技術屋の例のように、3.14ではなく数学的にはπを使うことになり、数値そのものよりπの性質に重点が置かれる。理科の問題では有効桁数が指定され、与えられた条件によって3.1でよいときもあれば、3.1415まで使うことが求められるときもある。こうなると、3.14を知っていることに大きな意味はない。
「それでもやっぱり、円周率3.14は常識として…」
そう考える方もあるだろう。おそらく3.14というのは、数学的な意味ではなく、歴史の年号と同じで、学校で習う常識キーワードみたいなものなのだろう。これを知らないと恥ずかしい、みたいなね。やはり円周率は頭3桁ぐらいは知っておかないと、と考えるのだろうか。
しかし、世の中には、3桁ではなく2桁で常識とされている数値も少なくない。たとえば、インチをセンチメートルに直す係数だ。これは、多くの人が1インチ=2.5センチと換算している。私は職業柄、1インチ=25.4mmを使うのだが、日常で使う分には2.5センチで十分だ。4インチが10cm、12インチが30cmと簡単に計算できる。このインチ換算については、2桁の2.5であることに疑問を持つ人はいないのだ。
また、理工系では重力加速度をよく使う。質量のkg(キログラム)を重さのN(ニュートン)に直すときの、1Gというヤツである。この数字も一般に9.8m/s2と2桁で認識されており、9.81まで使う人は少ない。そればかりか、ほとんど10に近いという理由で、アバウトに10倍して終わり、ということも常識として行われている。むろん小学校の話ではない、昔から中学・高校の理科はそうであったし、工学系の現業でも使うことがある。
重力加速度はおよそ10m/s2… これも「ゆとり」と断罪されるべきだろうか(笑)
例に挙げた「木の幹の太さ」や「重力加速度」で、アバウトな数字を使うことが正解となるのは、その数字の持つ精度が関連している。およそ3でいいとか、およそ10でいいというのは、与えられる数字の精度が低いときに、細かな数値を計算する意味がないからだ。細かな円周率や重力加速度を使って計算してもよいが、答えは与えられる条件の精度によって丸めなければならない。保証されない精度の数値を示してはダメなのだ。
逆に、真円にごく近い円の直径、あるいは質量などが有効数字10桁で与えられるときは、もっと細かな精度の円周率や重力加速度を必要とする。
このように、数値の精度とは、条件の有効数字に合っていればそれでよい。一概におよそ3を笑ってはならないし、3.14から一歩も動かないのもおかしいのである。
ここで、しかしながら、とも思う。およそ3の是非を語るには、このような有効数字の概念を理解しなければならない。高学歴を誇るはずのマスコミ各社の方々でさえも、有効数字の概念に結びつけて考えられない、ということは、やはり「およそ3」というのは非常に難しいテーマだったとも言える。大人でも理解できないのに、小学生に概数を教えるのは早すぎたのかもしれない。
JR東海が2010年(平成22年)から2013年(平成25年)にかけて進めている旧型車両の更新ですが、今年度(平成23年度)は飯田線119系の淘汰が重点的に進められました。これにともない、119系の置き換えにあたる神領区213系・313系3000番台の捻出準備が、2月末に整いました。そこで、2012年3月改正に向けた車両の動きについてまとめてみました。
大垣車両区所属の119系を置き換えるにあたっては、次のような流れが基本となっています。
つまり、119系を直接新車で置き換えるのではなく、関西線・中央線木曽地区に新車を投入して、それまで使われていた車両を、飯田線に転属させる流れです。以下、神領車両区の車両の動きについて表にまとめてみます。
| 編成名 | 形式 | 編成 両数 |
4次車 増備前 |
2012年 3月 |
増減 両数 |
備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| H編成 | 213-5000 | 2両 | 14編成 28両 |
- (大垣へ) |
▲28 | 大垣区へ全転属 119系の置き換え |
| B編成 | 313-1000 /1100 |
4両 | 5編成 20両 |
6編成 24両 |
+4 | 1編成新製 213系の置き換え |
| B300編成 →R100編成 |
313-3000 ワンマン |
2両 | 16編成 32両 |
- (大垣へ) |
▲32 | 大垣区へ全転属 119系の置き換え |
| B400編成 | 313-1300 非ワンマン |
2両 | - | 8編成 16両 |
+16 | 新製配置 213系の置き換え |
| B500編成 | 313-1300 (ワンマン) |
2両 | - | 16編成 32両 |
+32 | 新製配置 313-3000の置き換え |
| C編成 →K50編成 |
211-0 (大垣区) |
4両 | - (大垣区) |
2編成 8両 |
+8 | 大垣区から全転属 213系の置き換え |
| 増減 | ±0 | |||||
このように313系1300番台(B400・B500編成)を投入。これによって213系・313系3000番台を捻出して、大垣区に転属しています。また、213系の捻出にあたっては、2連の313系1300番台だけではなく、4連の313系1100番台の新製や、211系0番台の大垣からの転属もあわせて実施されました。これによる神領車両区の車両総数に増減はありません。
なお、転属にあたり、神領区B300編成(313系3000番台)は大垣区でR100編成と改称。大垣から神領にやってきた211系0番台は、C編成からK50編成に改称しています。213系は転属後もH編成で変更はありません。
313系1300番台は、転換クロスシートに車端部ロングシートの車内構成を持つ2両編成。さらに、仕様の異なる二つの編成があります。違いを以下に示します。
| No. | 項目 | B400編成 | B500編成 |
|---|---|---|---|
| 1 | 増粘着装置(セラジェット) | なし | あり |
| 2 | ワンマン設備 | 準備 | 対応 |
| 3 | スノープラウ | なし | あり |
| 4 | 霜取りパンタグラフ | あり | あり |
| 5 | 発電ブレーキ装置 | あり | あり |
| 投入数 | 8編成16両 | 16編成32両 | |
| 置き換え対象 | 213系5000番台 | 313系3000番台 | |
B400編成は非ワンマン・平坦線仕様となっており、213系の後継と位置付けられます。一方、B500編成は、ワンマン・勾配・積雪対応となっており、関西線のワンマンのほか、中央線木曽地区の運用もこなします。置き換えられるB300編成(313系3000番台)は、セミクロスシート車でしたから、関西線と中央線木曽地区は一気に転換クロスシートばかりになりました。
飯田線に213系5000番台を転用するにあたり、近畿車輛で改造工事が実施されました。長距離運用を考慮してのトイレ取付、急勾配での運用に対して増粘着装置(セラジェット)の取付や半自動ドア(押しボタン式)などです。
改造は2編成ずつ7回に分けて実施され、全14編成の改造に足かけ2年かかっています。このため、前年度(2010年度)に4編成の313系1300番台(B400編成)を先行投入して、改造工事の捻出に充てられました。
| 改造順 | 編成名 | 入場日 | 出場日 |
|---|---|---|---|
| 1 | H3・H4編成 | 2011年 1月7日 | 2011年 4月21日 |
| 2 | H7・H8編成 | 3月10日 | 6月23日 |
| 3 | H9・H10編成 | 5月19日 | 8月30日 |
| 4 | H1・H2編成 | 7月2日 | 9月20日 |
| 5 | H5・H6編成 | 9月9日 | 11月29日 |
| 6 | H13・H14編成 | 10月27日 | 2012年 2月1日 |
| 7 | H11・H12編成 | 12月8日 | 2月26日 |
さて、神領車両区所属車両の全貌を見てみましょう。形式は383系・211系・313系の3系列のみとなりました。番台区分や編成両数によって編成名は異なるものの、神領区は編成名も番台区分で区別しているため、編成名もA・K・Bの三つだけになりました。狙ったわけではないでしょうけどね(笑)。なお、B300は転属によって欠番となっています。
| 形式 | 編成番号 | 編成 両数 |
編成数 | 在籍両数 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 383系 | A1~ | 6 | 9 | 54 | 基本編成 |
| A101~ | 4 | 3 | 12 | ||
| A201~ | 2 | 5 | 10 | グリーン車なし | |
| * 小計 * | - | 17 | 76 | ||
| 211系 | K1~ | 4 | 20 | 80 | 5000番台 |
| K51~ | 4 | 2 | 8 | 0番台 | |
| K101~ | 3 | 17 | 51 | 5000番台 | |
| * 小計 * | - | 39 | 139 | ||
| 313系 | B1~ | 4 | 6 | 24 | 1000/1100番台 |
| B101~ | 3 | 7 | 21 | 1500/1600番台 | |
| B151~ | 3 | 3 | 9 | 1700番台 | |
| B201~ | 3 | 6 | 18 | 8500番台 | |
| B401~ | 2 | 8 | 16 | 1300番台・非ワンマン | |
| B501~ | 2 | 16 | 32 | 1300番台・ワンマン車 | |
| * 小計 * | - | 46 | 120 | ||
| * 総計 * | * | 102 | 335 | ||
313系もだいぶ増えましたが、神領の最大勢力はまだまだ211系です。また、313系4次車増備前に比べて、車両総数は335両で変化ありません。
たまには雑記でも。
私と同世代は筒井康隆に触れた人が多いのではないだろうか。ネットのない時代、この人の小説はエンタテイメントとして、他では得難いコンテンツであった。SFの大家としてのイメージが強いが、パロディや実験小説から純文学までその幅は広い。また、自分が取れなかった直木賞を題材にして選考委員を皆殺しにする作品を書いてみたり、差別表記を巡って断筆宣言をしたりと、話題の絶えない人でもある。
さて、筒井康隆原作の映像作品といえば、「時をかける少女」が広く知られている。近年だと深田恭子が演じた「富豪刑事」も記憶に新しい。しかし、それ以上に映像化された作品として七瀬シリーズが挙げられる。テレパス、人の心を読むことができる超能力者「火田七瀬」を主人公とした作品で、「家族八景」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」の三部作からなる。
このうち、2作目の「七瀬ふたたび」は過去20数年に渡りたびたびドラマ化・映画化されてきた。ジジイの私は、七瀬といえば多岐川裕美のイメージが強いのだが(笑)、近年では蓮佛美沙子が演じたり、中川翔子がスピンオフ作品の監督を努めたりしたそうだ。
一方、3作目の「エディプスの恋人」は映像化ゼロ。1作目の「家族八景」は2度ほど単発でドラマ化されたことがあるが、このたび深夜ドラマとして放送中されることになった。
家族八景は、住み込みの家政婦として働く18歳の火田七瀬が、行く先々の家庭の内情を精神感応によってかいま見るストーリー。作品名のとおり、8つの短編で構成される。こう書くと、市原悦子の「家政婦は見た」のようだが、そこは筒井作品。人々の欲望・憎悪・嫉妬から断末魔まで、人間の狂気とも言える部分を描き出し、かなりエグイ作品に仕上がっている。
これまで2回ドラマ化されてはいるものの、いずれも時間帯はファミリー向け。筒井作品の狂気など伝えられるはずもなかった。それが今回深夜ドラマとして、8つの短編すべてを映像化する、これは大いに期待できると、思ったのだが・・・。なんと名古屋では放送しない。なんじゃそりゃである。頼むわ、CBC…。
この深夜ドラマ、監督には堤幸彦を据えた。筒井作品との堤監督のコラボ、うまく活かせると大化けするが、調子に乗ると暴走してしまう組み合わせだ(笑)。30分という限られた枠で、どの程度表現できるか、期待と不安が折り混ざる。それにしても、堤幸彦も名古屋出身のはず。頼むわ、CBC(2回目)。
また、脚本家陣には、舞台で活躍中の脚本家を揃えた。深夜ドラマに舞台のテイストは、個人的にお約束である。さらに言えば、計4話分の脚本を書いた佐藤二朗も愛知県出身。頼むわ…CBC(←しつこい)。
さて、今回七瀬を演じるのは木南晴夏。名前を知る人は少ないかもしれないが、個人的に注目の女優だ。勇者ヨシヒコのムラサキ、20世紀少年の小泉響子と言えば、あるいは「不幸の法則」の幸子、「銭ゲバ」で顔にアザのある少女と言えば、「ああ、あの子か!」とわかる人もいるのではないか。
童顔なので意外に思えるが、すでにデビューして11年。ちょっと吊りあがった、それでいて大きな目が特徴。それも白目の大きい「三白眼」なのだが、この目こそが彼女の武器。二十世紀少年では原作以上にコミカルな表情を作り、勇者ヨシヒコでは、主人公に貧乳を直言されショックのあまり白目をむき、コミカルばかりかと思えばミュージックPVに出演して人の涙腺を崩壊させる。
しかし、何でもできてしまうのでキャラが固定せず、いわゆる器用貧乏タイプであったのは否めない。一見して華のある女優でもないので、これまでドラマで主演の機会はなく、主人公の友達役に甘んじてきた。その一方で、主人公以上に目立ってしまうケースも多々あったのだが…。さて、家族八景では、個性を発揮する共演者の中にあって、逆に七瀬は傍観者の立場を演じることになる。傍観者として彼女はどんな目を演じているのか、頼むわ…CBC(苦笑)。
地元で放送していないとはいえ、知人等の協力により私自身はなんとか視聴している。リアルタイムではないものの、やはり持つべきものは友達だ(笑)。で、感想。
このドラマ、ネットに上がっている感想を見ると、大きく二つに分かれている。一つは、もの足りないという意見で、これは原作を読んだことがある人に多い。一方、おもしろいとする人は、原作を読んでいない人に多い。私も原作を読んでいたため、最初はいまいち物足りなかった。通ぶるわけではないが、深夜にフルドラマ化で過度の期待をしすぎたようだ。深夜とはいえ、筒井作品の狂気を何でも再現できるわけではなく、スタッフも映像化にあたってはマイルドな表現を取ったと語っている。
ところが、回が進むにつれ、徐々におもしろくなってきた。原作と脚本がうまくこなれてきたのもあるかもしれない。最初は仏頂面なだけかと思っていた木南七瀬も、よく見ると目だけで巧みに感情を表現している。この子はやはりすごい。
そして、まだ見ていないのだけれども、原作でもっともエグイ話の第8話「亡母渇仰」。ネットには「観たら怖くて眠れない」との意見が多数。これは期待だ。