ATS-PTの続報です。以前、1月末現在で
についてまとめましたが、2月も半ばに入り、使用開始車両も増えていますし、東海道線を中心に新たな動きも出ています。構内の複雑な名古屋駅付近を除くと、ほぼ工事は完了した模様で、使用開始の遅れていた東海道線も稲沢~尾頭橋間を残すのみとなりました。では、状況を再度まとめてみましょう。
この両線に関しては1月の段階で、今年度分の工事をほぼ完了(名古屋駅付近を除く)していますので、使用区間について変化はありません。詳細は1月度中央線編・1月度関西線編をごらんください。車両については後述します。
中央線の状況(青い線がATS-PT工事完了箇所)
関西線の状況
まずは豊橋方です。豊橋方は昨年8月ごろに豊橋~幸田付近の工事が完了し、9月には西岡崎付近まで完了。今年1月には尾頭橋まで延伸し、武豊線直通列車に限り旅客列車のPT使用を開始しました。
さらに、2月初旬に確認したところ、豊橋付近にあったS⇔P切替標識がなくなっており、静岡支社管内も含めた工事が完了したようです。飯田線も今年度の工事区間である豊橋~小坂井間の工事を完了しています。
なお、笠寺駅付近にP⇔Sの標識が立っています。笠寺駅には名古屋臨海鉄道の機関車が乗入れるので、貨物発着線に限り、ST形としているようです。
次に米原方です(下図)。昨年9月ごろに醒ヶ井~関ヶ原までのATS-PTが整備され、1月現在で大垣まで延伸されています。その後、2月に入ると、稲沢付近まで延伸されました。これで名古屋駅付近(尾頭橋~稲沢間)を除き、ほぼ工事が完了したことになります(高山線は未確認)。
これを受けて、ATS-PT使用列車も武豊線直通列車に限らず、313系や117系の快速・普通などに対象列車を拡大しています。
岐阜貨物ターミナル駅近辺にP⇔Sの標識が立っているのは、この駅がJR東海ではなくJR貨物の所属であることが理由のようです。また、稲沢線はまだPT形を使っていませんが、工事は進んでいるようですから、名古屋駅構内の工事が完了すれば、PT使用区間となることでしょう。
まず、神領区です。神領区は旅客列車の使用開始が先行した中央線・関西線を抱えていることから、313系を中心にかなりの編成がPTの使用を開始しています。383系は大半の編成がPTの使用を開始した模様です。大所帯の211系5000番台も、2月に入り、一部の編成でPTの使用を開始しています。
形式 | 番台・両数 | ATS-PT使用開始状況 |
---|---|---|
313系 | 1000/1100 (4連) | B3編成を除くすべて |
1500/1600 (3連) | B101・B107編成を除くすべて | |
8500 (3連) | B201編成を除くすべて | |
3000 (2連) | 一部 | |
1300 (2連) | 一部(B404編成) | |
383系 | ほぼすべて? | |
211系 | 5000 (4連) | 一部(K1・K2・K7・K12・K13・K14・K16・K20) |
5000 (3連) | 一部(K101・K104・K105・K111・K114) | |
213系 | 5000 (2連) | 未確認 |
続いて名古屋区ですが、キハ75の相当数がATS-PT使用開始となっています。
また、2月からATS-PTの使用を開始した大垣区の車両は、以下の編成が確認されています。
形式 | 番台・両数 | ATS-PT使用開始状況 |
---|---|---|
313系 | 0 (4連) | 一部(Y1・Y3・Y5・Y7・Y10・Y15) |
300 (2連) | 約半数(Y31~Y38・Y44・Y45) | |
5000 (6連) | 一部(Y101・Y104・Y105・Y110・Y113) | |
5300 (2連) | 未確認 | |
1100 (4連) | 一部(J1・J2・J3・J7) | |
311系 | 一部(G5・G9・G14・G15) | |
211系 | 0 (4連) | 半数(C2) |
117系 | 約半数(S2・S8・S11・S16) |