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帰ってきたyokeのブログ。JR東海運用情報の更新情報も兼ねています。
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2014年08月06日

2015年の春に向けて電化工事が行われている武豊線。電化開業に向け着々と準備が進められています。架線構造にはJR東海としては初となる「き電吊架線(インテグレーテッド架線)」を採用。車両の新製も進んでおり、第一陣として313系1300番台×4編成(8両)が神領車両区に本日新製配備されました。

2015年春武豊線電化

武豊線は東海道線の大府と武豊駅を結ぶ19.3kmの路線。明治19年に、東海道線建設の資材を運ぶための鉄道として建設されたため、この地方最古の鉄道として知られています。国鉄時代は名鉄河和線と競合することもあり、利用率は芳しくありませんでしたが、JRとなって以降は名古屋までの直通快速の運行、ハイグレードな車両の投入など輸送改善が行われています。

全線単線で、最高速度は85km/h。ロングレール化は10%程度で、大半は50Nの24m定尺古レールを使用しています。

さて、JR東海といえば、在来線のインフラ投資には慎重な立場を見せてきました。とくに新規の電化は事実上皆無(JR貨物の要望・費用負担で電化したものはあり)で、国鉄時代に一部電化工事の進められていた高山線も凍結したまま。電化するよりも高性能なディーゼルカーを投入して、輸送改善を図る姿勢でした。実際、1999年に投入されたキハ75形は電車と遜色ない性能を持ち、車内もゆったりとした作り。個人的には日本一贅沢なローカル線ではないかと思っています。

そんなJR東海が武豊線を電化することにしました。一般に電化といえば、車両性能の向上により、スピードアップなどがなされるのですが、発表当時のリリースを見ても「スピードアップ」「増発」といった文字は見あたりません。

目的は「柔軟なダイヤの設定や弾力的な車両の増結などさらなる輸送サービスの向上や列車遅延時の対応能力の向上」とあります。電車並みの車両はすでに投入済みなので、あくまで車両運用の弾力性や効率性を図るのが目的としています。

その他推測を交えると、

  • 旧式気動車の更新時期にあたり、武豊線を電化することでキハ75・キハ25を捻出する
  • 名古屋~大府間における架線下DCの解消
  • 車両の共通化による予備編成の効率化

こんなところが目的でしょうね。

き電吊架線を初採用

さて、電化工事の進む武豊線の光景を見て、「何かが違う」と思った方もあったのではないでしょうか。私もその一人で、架線に従来と違うものを感じました。き電線を吊架線と統合した「き電吊架線」が採用されているんですね。最近のニュースリリースにもこのことが書かれています。

この「き電吊架線」は会社によって呼び方が異なり、インテグレーテッド架線との名称はよく聞くのではないでしょうか。JR他社や名鉄はいち早く取り入れていましたが、JR東海では初です。

従来の架線構造を下の図に示します。パンタグラフが接触して電気を流すトロリー線、トロリー線がたるまないように上から吊っているのが吊架線。さらに「き電線」が別途張られています。直流電化は比較的電圧が低いため、架線には大電流が流れます。トロリー線と吊架線だけでは送電損失が大きくなるので、これとは別に太いき電線を張り、大電流に備えているというわけです。き電線とトロリー線は一定間隔で電気的に接続されています。

一方、き電吊架線方式では「吊架線」と「き電線」を兼ねる方式。架線構造の簡略化を目的としていますが、トロリー線は規定の張力(引張応力)を与えておくため簡単に太くはできないので、吊架線を太い「き電吊架線」に変えています(下図)。

車両の話も書こうと思いましたが、長くなりましたので、記事をあらためます。

追記 電化開業は3月1日

追記です。武豊線の電化開業は、ダイヤ改正に先立ち3月1日にとなりました。

さらに3月14日のダイヤ改正では、夕方の増発も行われます。


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き電吊架線
久しぶりの更新、待ってました。

き電吊架線の話が有りましたが、数年前から少しずつ設備更新と共に設置されています。
私の知る限りでは、下記区間。
東海道線
 逢妻駅東(県道48号跨線橋)~刈谷駅西
 木曽川駅北~木曽川橋手前
 木曽川駅南~東海北陸道付近
 垂井駅東2Kmぐらい(現在、一部工事中)
 関ヶ原駅東2.5kmぐらい
飯田線の長山駅付近も更新されているようです。
架線柱の建替も実施しているので、一区間の工事で半年ほどかかるみたいですが、今後の適用は増えていきそうです。
ただ、駅構内は大変なのか、まだ見かけたことはありません。
YFさん / 2014/08/06(Wed) /
Re:き電吊架線
@YFさん
情報ありがとうございます。
東海道線で架線支持構造物をあちこちで更新しているのは知っていましたが、き電吊架線を導入してたんですね。
東海道線は図にあるような可動ブラケット構造の架線支持は少なく、昔ながらのトラスビームからぶら下げるタイプが多いので、更新ついでに変更してるんでしょうね。静岡でも工事してるのを見かけます。
yokeさん / 2014/08/09(Sat) /
Re:き電吊架線
@yoke管理人様

架線支持にかんしても、近年に1本だけ更新した所は、変更されているみたいです。
合わせて架線柱が、一回りか二回り太い物に変更されているのも興味深いところです。
架線柱回りが非常にすっきりするので、沿線からでもよく判ります。
YFさん / 2014/08/09(Sat) /
追加他
少し、あちこちに移動しがてら確認したので、き電吊架線の区間を追加します。
東海道線
 三河大塚駅の東 1区間
 垂井駅構内(西側跨線橋のすぐ西側まで)
飯田線
 豊川駅の北側

この区間以外も、あと数基、又は駅構内を交換すればという個所はかなり散見されます。

架線柱建替えが多いですが、一部既存架線柱(ただし太い物)を使用しています。
また、建替えがない場合、従来のトラスビームの物と、鋼管ビームに変更したもの、また、駅構内はトラスビーム取り付けタイプもあり、いくらかのバリエーよンもありました。

それにしても、改めて架線柱回りを観察すると、大動脈の東海道線でも、かなり貧弱な設備もちらほらあり、すこし驚愕です。
YFさん / 2014/08/14(Thu) /
Wirtten byyj2
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