先日書きました『ATS-PT講座(8) -A線・B線方向切換-』にコメントをいただきました。
東海道線⇔飯田線⇔中央西線もデルタを形成するのではないか?方向が変わって面倒なことにならないか?との疑問です。
たしかにちょっとややこしいところではありますので、図を描いて説明します。結論としては、デルタにはならないんですね。
註記:JR東日本のATS-P地上設備は、A線・B線の方向設定をしていないようです。上の図は、方向設定したJR東海の車両が、どっち向きで走るかを示しているものと考えてください。
塩尻付近は線路改良が行なわれたため、ちょっと複雑になっています。中央線は大八回りと呼ばれる辰野経由の旧線ルートほか、塩嶺トンネルによって岡谷~塩尻をショートカットした新線ルートが作られました。この付近の拡大図も付けてみましたが、どちらのルートを通っても、方向が変わることはないようです。
また塩尻駅構内は、中央東線⇔中央西線・篠ノ井線が直通だった配線が、篠ノ井線⇔中央東線・西線に変更された経緯があります。以前のままなら方向が変わったのですが、現在の中央西線⇔篠ノ井線直通ルートでは変わりません
もっとも、塩尻駅には貨物用に東線⇔西線の短絡線が残っていますので、この部分で小さいデルタがあると言えばあります。しかし、大きな問題になることはないでしょうね。