ここのところ、JR東海では車両や運用の動きが相次いでいます。
2014年12月現在の状況をまとめてみました。
2015年春の武豊線電化のため、28両の313系電車が投入されることになっています。すでに20両が投入済みです。
まずは神領車両区。ワンマン対応の313系1300番台(B500編成)が4編成8両入りました。B500編成は関西線・中央線木曽地区で運用されているものの続き番号で、B517~B520編成となっています。さらにあと4編成8両がB500編成として入るものと見られています。
編成名 | クモハ313 | クハ312 | 投入年 |
---|---|---|---|
B501 | 1309 | 1309 | 2011/2012年 (運用中) |
B502 | 1310 | 1310 | |
: | : | : | |
B516 | 1324 | 1324 | |
B517 | 1325 | 1325 | 2014年 8月6日 |
B518 | 1326 | 1326 | |
B519 | 1327 | 1327 | |
B520 | 1328 | 1328 | |
B521? | 1329 | 1329 | あと4編成? |
: | : | : | |
B524? | 1332 | 1332 |
続いて大垣車両区です。大垣区には313系1100番台(4両編成)が3編成(J8~J10)12両入りました。こちらも東海道線で運用しているJ編成の続き番号です。どうやら、大垣分はこれで打ち止めのようです。
編成名 | Mc | T | M | Tc' | 投入年 |
---|---|---|---|---|---|
J1 | 1103 | 410 | 2010年 | ||
J2 | 1104 | 411 | |||
: | : | : | |||
J7 | 1109 | 416 | |||
J8 | 1111 | 418 | 2014/10/8 | ||
J9 | 1112 | 419 | 2014/12/3 | ||
J10 | 1113 | 420 | |||
|
関連する記事は次のとおりです。
武豊線の電化工事は10月にほぼ完了しており、11月上旬より313系電車による試運転が行われています。ただし、昼間は行われておらず、もっぱら深夜に実施しているようです。
JR東海は今年度から来年度にかけ、旧式気動車の置き換えに取り組んでおり、キハ75・キハ25形(1次車)を武豊線電化で捻出するほか、キハ25形2次車を合計52両投入する予定です。今年度は高山線・太多線向けに16両を投入する予定で、すでに12両が投入済み。12月1日より営業運転を始めています。
さて、今年度美濃太田区に集中投入となるキハ25形2次車は1000番台。現状の編成表を示します。
編成名 | キハ25 | 投入日 |
---|---|---|
P101 | 1001 + 1101 | 2014年 9月3日 |
P102 | 1002 + 1102 | |
P103 | 1003 + 1103 | |
P104 | 1004 + 1104 | 2014年 11月5日 |
P105 | 1005 + 1105 | |
P106 | 1006 + 1106 | |
P107 | 1007 + 1107 | 今年度 あと2編成 |
P108 | 1008 + 1108 |
なお、キハ25形2次車(1000番台)は、武豊線で運行中の1次車(0番台)とは仕様が異なっており、車内はロングシート、車体はビードレスステンレスとなっています。詳細は以下の記事をご覧ください。運用列車の情報もあります。
キハ25の運用が始まった美濃太田区ではキハ40系に余剰が生じましたが、伊勢車両区のキハ40系に検査切れ間近の車両があることから、伊勢区への転属も行われているようです。
快速みえは、キハ75形気動車により名古屋~鳥羽(一部伊勢市)を運転する快速列車。登場時は2両編成が基本でしたが、伊勢神宮の式年遷宮を前にして、2011年3月より全列車が4両編成に増強されました(臨時列車を除く)。その後、約4年弱に渡って4両編成での運転が続きましたが、12月1日より編成の一部を2両に戻しました。
(画像をクリック・タップするとPDF形式で開きます)
詳細については、以下の記事をご覧ください。
年が明けて、2015年2月4日に、キハ25形2編成4両(P107・P108編成)が美濃太田区に新製配備されました。これで、今年度(2014年度)分の新製車両はすべて出揃いました。
キハ25形2次車が高山線・太多線の運行を開始し、ネット上にも情報や画像が上がっていますが、「え?これは…」と思ったのが、前面の行先表示器です。
313系電車やキハ25形1次車には、前面のおでこに2箇所の表示器があり、正面向かって左側が種別・右側が行先となっていました。ところが、キハ25の2次車には右側がなくなり、左側だけの1箇所だけに簡略化されました。
減らされたとは言え、既存のキハ11/キハ40も1箇所ですし、快速列車もありませんから、とくに問題はないと思っていたのですが…。
では、実際の表示例を見てみると、
あの小さな表示器に、「ワンマン」「飛騨古川」「普通」「Hida-Furukawa」を全部詰め込んでいます^^;
Hida-Furukawaに至っては、表示しきれずに改行するありさま。ワンマンの快速はキハ25運用線区にはないはずなので、無理に[普通]まで表示しなくてもいいと思うんですけどね。
ちなみに、313系やキハ25形1次車では、
これだけを表示しているサイズの場所です^^;
youtubeに飛騨古川行きの動画が上がっていましたので、貼り付けておきます。
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先日の記事でお伝えしたとおり、12月1日に高山線・太多線でキハ25形1000番台が運行を始めましたが、当日の朝の模様をtwitterから「太多線」で検索し拾ってみました。
ロングシートが苦手なボックス女子のみなさん、春にはボックスにもなる顔の黒いのが来ますよ^^
たしかに顔は313系電車と同じですけど、それは違います^^;
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この記事は2014年12月に書いたものです。その後、2015年3月にダイヤ改正が行われ、現在の状況とは異なっています。ダイヤ改正後の状況は、以下の記事をごらんください。
車両運用についてはこちらを。
Twitter等の情報によりますと、キハ25形1000番台がいよいよ高山線・太多線で12月1日より運行する見込みです。得られた情報を元に、充当列車のダイヤを描いてみました。
JR東海は2015年度を目処に、キハ40・48などの旧型気動車の置き換えを完了する予定です。来春の武豊線電化によって捻出されるキハ75やキハ25(1次車)のほか、キハ25形2次車を新たに新製して、これに充てるわけですね。新製は2014年度に16両、2015年度に36両、合計52両の予定。今年度(2014年度)は高山線・太多線、来年度(2015年度)は紀勢線・参宮線で運行を始めます。
さて、キハ25の2次車は番台区分も変わり1000番台となっており、武豊線を運行中の0番台とは仕様がかなり異なっています。とくに、ビードレスの車体やロングシートであることが特徴的です。
項目 | 1次車 | 2次車 |
---|---|---|
編成番号 | P1~P5 | P101~ |
番台区分 | 0/100 | 1000/1100 |
座席 | 転換クロス | ロング |
構体 | ビード付きステンレス鋼 窓周り梨地仕上げ |
ビードレスステンレス鋼 全面光沢仕上げ? |
ドアステップ | 準備 | あり |
前面表示器 | 2箇所 | 1箇所 |
投入年度 | 2010年度 | 2014・2015年度 |
投入両数 | 5編成10両 | 6編成12両(現在) 全26編成52両(予定) |
その他 | - | 振動検知装置 鹿衝撃緩和装置 LED室内灯 |
現在のところ、9月から10月にかけ6編成12両が美濃太田区に配備済み。詳細は以下の記事をごらんください。
さて、岐阜・美濃太田・下呂・飛騨古川各駅発の充当列車告知ポスターがtwitterに上がっていましたので、これを元に充当列車の行路図を描いてみました。オレンジ色の線がキハ25該当列車です。以下の画像をクリックorタップすると、PDF形式で開きます。
ものの見事に猪谷まで行くようです。高山線は客車ホーム(H=760mm)の駅が多く、ステップ付きのキハ25が優先的に割り当てられた、ということでしょうか。ネット上ではロングシートの長距離運行を懸念する声も出ていますが…。
太多線でも一部運行するようですので、こちらも行路図を描いてみました。こちらもPDF形式です。
太多線の充当列車少なめで、平日2往復、土休日は1往復の設定です。岐阜~多治見間は、兼用ホーム(H=920mm)で統一されていますので、ドアにステップのないキハ75も入線可能。武豊線電化の暁には、キハ75が優先的に割り当てられるのでしょうか。
なお、今年度はあと2編成4両が投入予定ですから、随時運行列車は増えていくものと思います。
追記(12/1) おおむね行路が判明したため、行路図を更新しました。平日朝の太多線運用のみ2+2の4両編成。その他はすべて2両での運行です。
こちらもtwitterからの情報ですが、下油井駅ではホームの嵩上げ工事を実施するようです。高山(あるいは下呂?)まではキハ75の入線を考えているのでしょうね。
今後の高山線・太多線ですが、来春のダイヤ改正では、キハ25-1000が4両追加になるほか、武豊線の電化により余剰となるキハ75が転属してきます。太多線はすべてキハ75・キハ25の運転となり、高山線も岐阜~美濃太田間は8割の列車がキハ75・キハ25と発表されています。
さらに得られた情報を元に、高山線・太多線に関する詳細な動きを予想してみました。
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またもや、更新が滞ってしまいました。書きたいネタは山ほどあるのですが、ちょっとばたついていまして^^;
今月初旬に興味深いニュース記事があったので紹介しておきます。
鉄道路線の利用状況について平成23年度の集中率を用いて解説しています。記事を書かれたのは鉄道ジャーナリストの梅原淳さん。
集中率とは、[ピーク1時間の輸送量]を[終日の輸送量]で割ったもの。つまり、朝ラッシュの1時間にどれだけ乗客が集中しているかを示す指標です。数値は平成23年度の統計に基づいたものとのこと。初試算と銘打ってはいますが、川島さんの著書でもよく取り上げられていますよね。
一般に集中率は低い方が、効率がよく経営的にも優れていると言われます。車両・設備・乗務員は、ピークに合わせて確保しなければなりませんから、集中率が高い路線はラッシュ時以外の時間帯で無駄が多くなります。逆に、集中率が低ければ、車両や人員を効率的に運用できることになります。
集中率が20%を下回る路線と言えば、まず思い浮かぶのが山手線で15.9%。それ以外でも意外と少なく、全国でも数えるほどかありません。一方、集中率が30%を超えると、通勤・通学輸送ばかりしている効率の悪い路線と言われます。
さて、この地方について見てみましょう。
そのまま表を転記するのも何ですので、グラフ化してみました。
集中率の低い路線として、地下鉄各線が上がっています。トップはやはり東山線ですが、20%は超えています。
一方、集中率の高い路線として、関西線と名鉄瀬戸線が30%を超えていました。何かと不遇な扱いを受けていると言われる両線ですが、高い集中率を見ると、数値からの経営判断が働いているのかな?とも思ってしまいます。
意外だったのは、東海道線と中央線の集中率がほとんど変わらず、しかも低い方で上位にあることです。私のイメージでは、中央線は通勤・通学客の利用が多めで、東海道線より集中率が高いと思っていたのですが、案外変わらないものなんですね。
また、鶴舞線は最混雑区間が都心から離れており、沿線に学校が多いことから、もっと集中率は低いと思っていたのですが、地下鉄の中ではやや高めなのも意外でした。