名古屋地区の交通系電子マネーmanacaがサービスを開始して2ヶ月が経ちました。通勤で地下鉄を1区常用する私は、SF(チャージ利用)でmanacaを使用しています。ちょっと改札機の数を増やしてほしいとは思いますが、使用感はまあまあ。マイレージポイントも月に840ポイントほど戻っており、これも以前の想定どおりです。
さて、ほとんど期待していなかった買い物ポイントたまルンですが、予想通りまったくたまラン状態が続いています。現在わずか2ポイント(笑)。たまルンを使うには最低1000ポイント貯める必要があるのですが、まず無理でしょう。
一方、サークルKサンクスでmanacaを登録したカルワザクラブですが、こちらは順調にポイントが貯まっています。なぜこんな違いが出たのか、コンビニを例に挙げて比較してみましょう。利用可能店舗数は以下のページに出ています。
これを元に例によって比較表を作ってみました。コンビニでの利用比較です。
たまルン | カルワザクラブ | ||
---|---|---|---|
運営元 | 名古屋鉄道 | サークルK・サンクス | |
登録可能カード | manaca ※エムアイシー 発行に限る |
Edy・Quickpay・iD ・JR系電子マネー (TOICA・Suicaなど) ・manaca・PASMO |
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ポイント付与率 | 200円1ポイント (0.5%) |
100円1ポイント (1%) |
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ポイント有効期限 | 最短1年~最長2年 | 2年 | |
利用可能店舗 | たまルン加盟店 | サークルK・サンクス | |
サークルK サンクス |
愛知 | 9店 | 約1,040店 (manaca可) |
静岡・岐阜・三重 | - | 約800店 (TOICA可) |
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その他の地域 | - | 約3,200店 (TOICA可能店) |
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ファミリーマート | 愛知 | 137店 | - |
ココストア | 愛知 | 16店 | - |
まず表を見て目を引くのが、圧倒的な店舗数の差です。manacaは愛知県下のすべてのサークルK・サンクスで使えるのですが、たまルン加盟店はわずか9店しかありません。意外にも一部店舗でしか使えないファミマの方が、たまルン加盟店が多くなっています。その他はココストアの一部店舗です。
対するカルワザクラブはサークルK・サンクスでしか使えませんが、愛知県下で1000店を超えます。こちらのmanacaはエムアイシー発行に限定されることもなく、無記名manacaでも可能。さらに、同じユーザーIDでTOICAやEdyなど他の電子マネーも登録できます。このため、全国のサークルKでポイントが貯まり、合算もできます。ポイント付与率も高めに設定されています。
テレビCMまで展開している「たまルン」ですが、使えない店舗があまりに多いのに驚きました。もちろん、たまルンはコンビニだけでなく、名鉄の構内店舗や名鉄関連の施設でも貯まります。しかし、逆に言えば「名鉄を日常的に使わない人」「たまルン加盟のファミマに縁のない人」は、わざわざ名鉄の駅まで行ってエムアイシー発行のmanacaを買い求める必要はなかった、と言えるでしょうね^^;
以前、TOICAとmanacaとコンビニとなる記事を書き、サークルK・サンクスでの利用が、愛知県はmanacaだけ、静岡・岐阜・三重はTOICAだけ、というねじれ現象が起きていることをお伝えしました。
このねじれ現象が、ファミリマートでも起きていることがわかりました。まずは、下の表をごらんください。現在愛知県でTOICAとmanacaの両方が使えるのは、一部店舗ながらファミリマートだけです。
コンビニ | TOICA | manaca | |
---|---|---|---|
セブンイレブン | 利用可 | 2013年予定 (TOICAと相互利用) |
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ローソン | 利用可 | 2013年予定 (TOICAと相互利用) |
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ファミリーマート | 一部利用可 (東海地区118店) |
一部利用可 (愛知県下137店) |
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サークルK サンクス |
愛知 | 2013年予定 (manacaと相互利用) |
利用可 |
岐阜・三重・静岡 | 利用可 | 2013年予定 (TOICAと相互利用) |
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ミニストップ | 利用可 (Suicaと相互利用) |
2013年予定 (Suicaと相互利用) |
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ヤマザキデイリー | 利用可 | 2013年予定 (TOICAと相互利用) |
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ココストア | - | 一部利用可 (愛知県下16店) |
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相互利用可能なカード | Suica・ICOCA SUGOCA |
現在なし |
実は、このファミマの利用可能店舗ですが、
と、またもねじれ現象を起しているんですね。しかも、サークルK・サンクスのように県単位で分かれているのではなく、双方の店舗が地域に入り乱れています。とくに名古屋市中心部はgdgdです。ためしに以下のページを開いて、順に操作してみてください。
これで名古屋市中区の地図が出ます。右のオプション選択に「交通系電子マネー」と書いたドロップダウンメニューがあります。これをmanacaにしたり、TOICAにしたり切替えてみてください。両方の店舗が相いれず、しかも店舗の配置に何の規則性もありません^^;
これも縄張り争いなんですかねぇ。利用者には不便極まりないのですが…。
先月21日にお知らせしたとおり、JR東海も静岡県東部で計画停電の影響を受け、一部区間を運休したり、運転本数を間引くなどの対策が採られていました。
しかし、電力の需給が一段落し計画停電が当面行われないことから、4月7日よりかなりの区間で平常ダイヤに戻っています。節電ため一部の列車はまだ削減されていますが、おおむねダイヤは平常に戻ったと言えるでしょう(下表参照)。
豊橋~浜松 | 浜松~富士 | 富士~熱海 | |
---|---|---|---|
3月14日~ | 平時の70% | 平時の70% | 終日運休 |
16日~ | 平時の70% | 平時の70% | 1~2本/時 |
17日~ | 平常ダイヤ | 平時の70% | 1~2本/時 |
22日~ | 平常ダイヤ | 平時の70% | 2~3本/時 |
4月7日~ | 平常ダイヤ | 平常ダイヤ | 平時の80% |
このほか、御殿場線・身延線も4月7日より平時の80%程度を運行(データイム)しています。
これまでの削減ダイヤでは、豊橋~熱海間の車両運用にも変更が生じていました。4月7日から所定に戻った関係で、豊橋~浜松間の車両運用にも影響があるようです。JR東海運用情報ではこれまでの目撃情報を主としていますので、変更にお気づきの方は運用情報掲示板までお知らせください。
鉄道会社に対する電力削減要請が緩和されたことにともない、6月6日より東海道線熱海~富士・御殿場線・身延線についてもすべて平常どおりとなりました。
また、今後電力の需給状況によっては、ダイヤに変更が出るおそれもあります。詳しくは以下のサイトでご確認ください。
地震によって電力供給が問題となるなか、節電啓発担当大臣に任命された蓮舫議員ですが、これまで打ち出してきた内容を見ると…
…正直、こんなんでだいじょうぶなのかな?と心配になってきます^^; どうやら今回の問題において、ポイントがどこにあるのか、あまり理解していないようです。
もちろん、節電をコツコツとやることも大事なのですが、この夏を乗り切るにはもっと重要なことがあります。それはピーク電力を抑えるということです。
発電所があちこちでトラブルを起こして使えない、この状況を家庭の電気使用に例えるならブレーカーのアンペア数が低くなったと考えるとわかりやすいでしょう。たとえば、これまで40アンペアだったブレーカーの容量が20アンペアに下がったとします。家庭用の電力は一般に100ボルトで送られていますから、単純計算で100×20=2000ワットまでしか使えない状況になったとして、以下の電化製品を同時に使ったらどうなるでしょう。
そうです。簡単にブレーカーが落ちてしまいます。じゃあ、どうすればよいか?簡単です。同時に使わなければよいのです。これは直接節電とは関係ありませんが、夏に向けて電力を確保するというのは、この考え方がもっとも重要なんですね。
右の図は、中部電力のサイトに示されている「夏の日の一日の電力の使われ方」を示した図です。これを見ると、昼間は気温の上昇に合わせてエアコンがフル稼働するため消費電力が大きくなるとともに、人々が活動する時間帯に電力消費が集中していることがわかります。逆に気温が低く、多くの人が寝ている夜間は電力消費がぐっと減ります。
今回重要なのはピークを抑えること。それを考えると、夜間のコンビニ照明を落とすとか、サマータイムはほとんど意味がないことがわかります。サマータイムは夏の間だけ時計を1時間早めるものですが、1時間時計を早めたところで、暑い昼間に活動するのは何も変わりません。図にある昼休みの凹みが1時間ずれるだけで、ピークを抑える効果はまったくないんですね。
サマータイムが導入されているヨーロッパは、夏の気温が日本ほど高くなく、そもそもサマータイムの効果自体が違うと言えるでしょう。暑い日本ではサマータイムよりシエスタでも導入した方がむしろ効果的かもしれません。
「節電には早寝早起き」と考えている人も多いようですが、こと今回の件に関しては、「昼間寝て、夜活動する」方がむしろ効果があります。
理科離れが進んだせいか、ゆとり教育の弊害かわかりませんが、どの電化製品が電気をたくさん消費するのかわかっていない人が増えているようです。大量に電気を消費するのは、一般に「熱」に関連する電化製品なのですが、まずはこれをしっかり啓発してほしいものです。その上で、それらの製品を電気以外の方法にシフトできないか、あるいは電力消費の低い夜間に使用するよう心がけるなど、もうちょっと科学的にやってほしいところですね。待機電力など小さいところに目を向けるのも結構ですが、まずは影響の大きいものをきちんと把握しないと、節約した「つもり」で終わってしまいます。
シエスタ - 午後1時から4時ぐらいまでの長い昼休み。スペインやイタリアなどでお昼寝タイムの慣例がある。
JR東海は3月29日に平成23年度設備投資について発表をしています。在来線関係では、引き続きATS-PTの整備を進め全線整備を完了すること、313系電車を44両投入することが発表されています。
みなさんから多数の情報をいただき、JR東海運用情報も改正後の運用が徐々に判明しつつあります。中央線・関西線では大きな動きはないようですが、東海道線は運用変更が目立っています。注目の117系はどうなっているでしょうか。簡単にまとめてみることにします。
117系はJR東海に18編成所属し、昨年7月ごろまで東海道線で17本が運用に就いていました。ところが、新車の投入(313系)にともない、徐々に運用を減らしています。7月には2本が運用離脱、313系1100番台が7本揃った10月には計8本が運用を離脱し、約半分となる9本の運用にまでその数を減らしました。
117系の運用は大きく分類すると、以下の5つに分けられます。ここ1年の変遷を追ってみました。今回の改正でどう変わったでしょうか。
主たる運用 | 2010年 3月 |
2010年 7月 |
2010年 10月 |
2011年 3月 |
|
---|---|---|---|---|---|
(1) | 豊橋~浜松 折り返し運用 |
2 | 2 | 2 | 0 |
(2) | 大垣~浜松 送り込み運用 |
3 | 3 | 1 | 0 |
(3) | 岐阜~岡崎 (岡崎停泊) |
1 | 0 | 0 | 0 |
(4) | 米原~名古屋 ラッシュ時快速 |
6 | 6 | 4 | 6 |
(5) | 米原・名古屋~岡崎 米原~大垣 |
5 | 4 | 2 | 3 |
合計 | 17 | 15 | 9 | 9 |
昨年10月以降、新たな新車は投入されていないので、2011年3月改正後も運用本数は9本のまま変化ありません。しかし、これまで昼間の運用も多かった浜松~豊橋間の運用(1)、および浜松への送り込み運用(2)がなくなったため、岡崎以東の117系運用は消滅したことになります。土休日に至ってはさらに少なくなっているようです。
一方で、米原~名古屋間の快速運用(4)は、10月に一部311/313-1100に置き換えられた運用が復活したほか、米原~岡崎間の新快速運用(5)も復活しています。
すべてではありませんが、現在判明している117系の平日運用図を、過去の運用とともにPDF形式でアップしておきますので、興味のある方はごらんください。
追記。改正後の土休日運用も判明分についてアップしました。
先週末ごろから、JR東海の出発合図が車掌のブザー式にすべて変更となった模様です。運転席には「ブザー確認」と書かれたステッカーが貼られ、車掌の合図を待ってから発車するようになりました。
JR東海はこれまで一部を除き、「戸閉め知らせ灯」の点灯を運転士が確認して、出発合図に代える方法でした。一方、私鉄や地下鉄などでは、車掌が電鈴やブザーによって運転士に出発合図を送る方法が採用されていました。どちらが安全かは言うまでもありません。これまでのJRの方法では、扉が閉まったことだけを確認して、前しか見ないで発車してしまうのですから、車掌がホームに取り残されたり、危険な状態のまま発車してしまうリスクが高くなります。
伝統的に知らせ灯だけで発車していたJR各社も、徐々にブザー式に変更となり、現在ではJR東日本と東海だけが残っていました。ここへ来て、東海もブザー式に変更。結構なことだと思います。
さて、ついでですので、これまでJR東海の出発はどのように行なわれてきたか、簡単に変遷をまとめてみました。
最初の確認動作は下の表のとおり。えらく簡単に行なわれていました。指差呼称もほとんど瞬間的なもので、ドアが閉まるとすぐに発車していました。
呼称例 | 指差箇所 | 確認内容・動作 |
---|---|---|
「点」 | 戸閉知らせ灯 | 戸閉め知らせ灯の点灯確認 |
「進行」 | 信号機 | 信号現示の確認。現示によっては「注意」「減速」など。 |
「発車」 | - | ブレーキ緩解・マスコン投入 |
「定時」 | - | 定時発車の場合。延発の場合は「○分○秒延」 |
正確な時期はわからないのですが、出発に関する確認動作に対し規則の変更が行なわれたようで、しっかり時間をかけて行なうようになりました。
呼称例 | 指差箇所 | 確認内容・動作 |
---|---|---|
「点」 | 戸閉知らせ灯 | 戸閉め知らせ灯の点灯確認 |
「時刻」 | 時刻表 | 発車時刻の確認 |
「オーライ」 | 時計 | |
「進行」 | 信号機 | 信号現示の確認。現示によっては「注意」「減速」など。 |
「発車」 | - | ブレーキ緩解・マスコン投入 |
「定時」 | - | 定時発車の場合。延発の場合は「○分○秒延」 |
確認が増えたのは発車時刻だけですが、動作をひとつひとつ丁寧に行なうようになり、ドアが閉まってから発車するまで4秒程度かかるようになりました。4秒とは言え、意外と長く感じるものです。最初は扉が閉まってもなかなか発車しないので「あれ?」という表情をする乗客も多かったように思います。
このほか、車掌の確認動作も徹底され、「時刻オーライ」「信号オーライ」「乗降完了」などをしっかり換呼するようになりました。このため、小駅の停車時間が15秒では足りなくなったように思います。
正直、ここまで徹底するなら、もっと安全なブザー式にすればいいのにと思っていましたが^^;
そしてブザー式へと変更になりました。ブザー式の導入に伴い、さらに発車までの時間が延びることを嫌ったのでしょう。時刻表の確認動作が省かれています。ただ、戸閉め知らせ灯が点灯してから、ブザーが鳴るまで少し時間がありますので、その間に確認しているようですね。
呼称例 | 指差箇所 | 確認内容・動作 |
---|---|---|
(ブザー) | - | 車掌より発車オーライのブザー鳴動 |
「点」 | 戸閉知らせ灯 | 戸閉め知らせ灯の点灯確認 |
「進行」 | 信号機 | 信号現示の確認。現示によっては「注意」「減速」など。 |
「発車」 | - | ブレーキ緩解・マスコン投入 |
「定時」 | - | 定時発車の場合。延発の場合は「○分○秒延」 |