JR東海・神領車両区所属の213系5000番台H7・H8編成が、改造の第2陣として近畿車輛から神領車両区に本日(6月23日)戻る予定です。
前回と同じ甲種スジであれば、近畿車輛の最寄り駅である徳庵を出発したのち、稲沢信号場に19:20ごろ到着。2時間ほど休んだ後、名古屋駅を21:45ごろ通過。新守山で待避した(ホームからはずれた位置で停まります)のち、春日井駅下り本線に22:21に到着予定です。
この改造工事は今年の初頭から行なわれており、昨年313系1300番台4編成の投入によって余裕の生じた213系に、トイレ取り付け・半自動ドア改造・セラジェット装備などを順次実施しているものです。すでに第一陣のH3・H4編成が改造を終え、5月初旬より運用に復帰。今回はさらにH7・H8編成が改造を終え、14編成中4編成の改造が終わったことになります。
さらに、H9・H10編成が現在も改造工事中。鉄道ダイヤ情報誌によれば、7月1日にはさらに2編成が改造工事に送られる予定です。
編成名 | 入場日 | 出場日 | 備考 |
---|---|---|---|
H3・H4編成 | 1月7日 | 4月21日 | |
H7・H8編成 | 3月10日 | 6月23日 | |
H9・H10編成 | 5月19日 | 8月末頃? | 改造中 |
? | 7月2日 | 10月中頃? | |
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今日の記事を書くにあたって、地下鉄の路線図を探していたのですが、ウィキメディアコモンズなどに適当なものがなく、仕方がないので自分で描きました(笑)。ウィキペディアってとこは、どうでもいい写真の張り替え合戦はよく行なわれてるようですが、こういう図の類って少ないんだよなあ、とまぁウィキペディア批判はこのぐらいにしときます^^;
さて、名古屋の地下鉄は定期券を購入する際、以下の条件を満たせば経路は自由に選んでいいことになっています。
いまは定期を使っていないのですが、私も以前あやしげなルートの定期を買っていました(笑)。あちこち行けて便利に使っていた記憶があります。
さて、通学定期券は通勤定期券に比べて料金が低く抑えられているため、一般に通学定期の経路は自由になりません。区間も自宅と学校の最寄駅しか選べないのが通常です。
しかし、名古屋市交通局は太っ腹で、通学定期も経路が自由。区間も好きなように買っていいのです。以前は黙認の形でしたが、現在は公にこの制度を認めています。このため、名称も「通学定期券」ではなく学生定期券としています。利用を通学に限定せず、定期券の学割制度であるってことなんでしょうね。
1区 | 2区 | 3区 | 4区 | 5区 | |
---|---|---|---|---|---|
普通運賃 | 200円 | 230円 | 260円 | 290円 | 320円 |
学生定期 1ヶ月 (中高生) |
4,320円 | 4,700円 | 5,000円 | 5,220円 | 5,380円 |
※参考 通勤定期 1ヶ月 |
8,160円 | 9,110円 | 9,990円 | 10,790円 | 11,520円 |
上の表に学生定期券(中高生・1ヶ月)の料金を示します。このように通勤定期の半額ですから、経路を自由にするだけでなく、あちこち寄り道したり休みの日にも使えるように、距離を伸ばした定期券を購入するのが、高校生の間では半ば常識になっているそうです。
たとえば、上の表を見ると、2区と3区の学生定期の差額はたったの300円です。これなら月に乗り越しを1往復するだけで、元が取れてしまうんですね^^;
ウチの娘も女子高生を2年ほどやってまして、本来は2区の定期だったのですが、最近以下のような5区の定期に変えました。彼女はアスリートをやってる関係で、学校のほかに練習で中村区へ頻繁に行く必要があり、この制度をうまく利用しているというわけです。
さて、通勤定期の半額という割安な料金設定の学生定期券でありながら、こんなにフリーにしてしまったのは、名古屋市交通局の戦略があるようです。今後、少子高齢化で利用客の減少が見込まれる中、もっと地下鉄を便利に利用してもらい、大人になってもご贔屓にってことみたいですね。
マクドナルドが子供をターゲットにし、味の記憶を脳裏に植え付けたり、過熱するケータイの学割サービスのようです。
先日、快速運用に就いている313系8500番台に乗ったところ、運転席に見慣れない表示灯が付いていました。計器板の左上に小さな箱が取り付けられ、オレンジ色の表示灯がひとつ。
春日井から千種まで、この表示灯は一度も点灯しませんでした。ATS-PT絡みとも思ったのですが、途中で停止信号で停止しても、点灯なし。まだ、機能していないのかもしれません。
現在のところ、この表示灯が付いているのは、クハ312-8001(B201編成)のみです。また、何かわかりましたらお伝えします。
ちょっとサボり気味になってしまったこのブログですが、マニアックな鉄ネタはちょっとお休みして、密かにお気に入りのキッズドラマーを紹介してみようかと。キッズドラマーと言えば、四日市の中学生ドラマーが有名ですが、今日紹介するのは8歳の女の子です。
2年ほど前になりますが、ふとカシオペアの曲が聴きたくなった私は、Youtube検索をしておりました。そこで目にとまったのがSmile Again(結構難しい曲)のドラムをコピーするアマチュアドラマーの映像でした。楽器はぜんぜんできない私ですが(笑)、なんとなく牽かれてそのドラマーさんのユーザーページを覗いたところ、まだちっちゃな女の子がドラムを叩いている映像も出てきました。
この子が佐藤奏(さとう・かなで)ちゃん(ちなみに弟は響(ひびき)くんだそうで、いかにも音楽好きなパパが名付けた名前ですね)。アマチュアドラマーのパパと奏ちゃんが楽しそうにドラムの練習をしている映像がたくさんアップされていました。右の映像は5歳のとき。途中で飽きてたのか、後ろ向きになってドラムを叩いています^^;
「そうだよなあ。親にとって子供ってこの頃が一番かわいいんだよなぁ」と、最初は自分の娘が小さかったころを懐かしむような気持ち(笑)で見ていたのですが、この子だんだんうまくなっていくんです。パパのDNAか、英才教育か?小学校に入る前にライブ出演もこなすようになります。
この子に着目していたのは私みたいな素人ばかりではなかったようで、とあるイベントスタッフが奏ちゃんの動画を見て、イベントに招待します。このイベントで、鉄の方にもおなじみの向谷実(元カシオペア・キーボード)と6歳にしてセッションを果たしてしまいます^^
年齢差半世紀(笑)のセッションに、向谷氏からは音のちっちゃな神保君(カシオペアのドラマー・神保彰)の称号をもらいます。
ふつうキッズドラマーといえば、派手なドラムソロを力一杯どっかんどっかんって感じなんですが、奏ちゃんはちょっと違います。無駄な力は入れず姿勢も崩さず、派手なドラミングよりも、リズムの勉強をしっかりやってきてるって感じです。8歳にして好きなミュージシャンは神保彰にスティーブガッドと言うだけのことはあって、裏リズムやサンバキックもばっちり。独自のグルーヴ感ですでに貫禄さえ感じます^^;
そんな奏ちゃんの最新作がアップされました。先日のライブでDomino Line(Casiopea)を完コピしたものです。しばらく見ない間に力強さも加わり、手数も増えたようです。4:05からのドラムソロも必見ですよー。
Domino Line / Casiopea(cover) by 8years Drummer GirlATS-PT講座の第6回目、今回は消去用地上子を取り上げます。前回の講座で解説したロング地上子・直下地上子があれば、パターン速度照査を行い、停止信号の手前で確実に列車を停めることができます。しかし、この2つの地上子だけでは円滑な運転ができないことがあります。まずは、その状況を見てみましょう。
停止信号を現示した場内信号機に列車が近づいて来ました。停止信号の手前600mにあるロング地上子が、停止位置までの距離を車上装置に送り、速度パターンを作ります。この講座をよく見てくれている方にはおなじみの図です。
停止信号の前には、注意信号が出ていますので、列車は45km/hまたは55km/hまでに速度を落としています。このまま信号が変わらなければ、50m手前で停まるのが所定のルールです(上図の運転曲線)。
さて、ここで場内信号機が停止から進行、つまり赤から青に変化しました(下図)。信号が青になったわけですから、速度制限はもうありません。速度を上げても構わない規則ですが、ATS-Pはそうはいきません。そうです。パターンが残っているので加速できないのです。うっかり加速すると車上装置に残っているパターンに当たって非常ブレーキがかかってしまいます(下図(1)の運転曲線)。
直下地上子を通過するまで、パターンは更新されません。加速できないどころか、停止位置に近づくほどパターンは厳しくなり、信号が青なのに逆に速度を落とさなければならない、こんな理不尽なことになってしまうんですね(上図(2)の運転曲線)。
そこで登場するのが消去用地上子。この地上子は、信号の上位変化に合わせて文字どおり余計なパターンを消去(正確には更新)してくれるものです。ATS-PTの場合、信号機から210m手前に設置するのが基本です。下の図のように、途中で変わった信号機の情報を車上装置に送り、パターンを更新してます。これにより再加速を可能にしたり、余計なパターンで減速を強いられることから解放されるわけですね。
上の図では210mの消去用地上子しかありませんが、210mを過ぎてから信号が上位変化した場合は役に立ちません。もっとたくさんの消去用地上子があれば、運転取り扱いを円滑にします。列車密度の高い首都圏のATS-Pは、場内信号機には5個(50m,85m,130m,180m,280m)の消去用地上子が、閉塞信号機には2個(85m,180m)の消去用地上子が設置されています。
しかし、ATS-PTはコストを抑えた廉価版です。そこまで多数の消去用地上子は配置していません。基本は210m手前のTR-210(RはResetの略)1箇所のみ。ただし、運転本数の多い路線や、停止信号に引っかかりやすい場内信号機には、地上子を増やしているところもあります。
運転本数の多い区間として、東海道線の岡崎~尾張一宮間、中央線の名古屋~高蔵寺間、この2区間については、閉塞信号機にはTR-210のほかにTR-85を増設。さらに場内信号機(場内相当の閉塞信号機含む)にはTR-400を追加設置している駅もあります。
その他の区間でも、場内信号機にはTR-85が設置されている箇所が多く見られます。
地上子 の種類 |
信号機 からの 距離 |
東海道(岡崎~尾張一宮) 中央(名古屋~高蔵寺) |
左記以外の区間 | ||
---|---|---|---|---|---|
場内信号機・ 場内相当の 閉塞信号機 |
閉塞信号機 | 場内信号機・ 場内相当の 閉塞信号機 |
閉塞信号機 | ||
直下 | 30 | TS-30 | TM-30 | TS-30 | TM-30 |
消去用 | 85 | TR-85 | TR-85 | TR-85 (必要に応じ) |
- |
210 | TR-210 | TR-210 | TR-210 | TR-210 | |
400 | TR-400 (必要に応じ) |
- | - | - | |
ロング | 600 | TL-600 | TL-600 | TL-600 | TL-600 |
さて、出発信号機に対する地上子配置も見てみましょう。
出発信号機の場合は、駅によって地上子配置がバラバラで、同じ駅でも下りと上りで違うことも少なくありません。TR-210はよく見かけるのですが、その他は列車の停止目標に合わせて消去用地上子を配置しているようです。列車が発車すると、すぐパターンを更新できるようにしてある、というわけです。とくに信号機に近い停止目標(0標など)には必ず近くに地上子を増設してあります。
また、折り返し列車は地上子を通過するまでパターンを持っていないので、早めに地上子を通過する必要があります。このため、折り返し列車のある駅では、地上子をマメに設置してあります。名古屋駅の中央線ホームからは、ものすごい数の消去用地上子がごらんになれます(笑)。
実際の地上子配置を動画で見てみましょう。ちょうどいい動画がyoutubeにアップされていましたので、貼っておきます。中央線の千種~高蔵寺間、セントラルライナーの前面展望動画です。昨年6月頃撮影されたものらしく、まだ旅客列車はPTを使っていない時期の動画です。ATS-PTの使用区間も新守山までですが、高蔵寺まで大半の地上子はすでに設置済みです。
JR東海313系8000番台 前面展望 千種⇒高蔵寺(セントラルライナー3号)線路の真ん中に見える白い箱がATS-PT地上子。左に寄って設置してあるのはST地上子です。
千種の10両標・0標近傍に設置の消去用地上子をはじめ、閉塞信号機のTL-600/TR-210/TR-85/TM-30の並び、場内信号機にはTR-400が追加設置されているものも確認できます。なお、分岐器速度制限地上子やロング地上子を省略する場合など、まだ解説していないものありますが、これはまた追々説明していきます。
ATS-PT講座、長かった地上子の話(笑)はいったん休止して、次回(第7回)からは車上装置の話を取り上げる予定です。