これまで、manacaについて
特徴や通勤に使った場合のお得度について書いてきました。今回は、通勤のような頻繁な使い方ではなく、平日の昼間や土日やに地下鉄に乗る、といったお買い物利用でのmanacaのお得度を検証してみたいと思います。
現在、平日の昼間(10時~16時)や土休日に限って利用できる「昼間割引ユリカ」が販売されています。地下鉄用のプレミア率は20%、2000円で購入して2400円使えます。バス用に至っては40%のプレミアが付きます。今回、ユリカの廃止に合わせて、manacaには昼間や土日に特別高いマイレージポイント還元率20%(バスは30%)が設定されることになりました。通常の還元率は最大で13%ですから、かなり高い還元率です。
ただし、ポイントが付くには1ヶ月あたり2,000円以上の利用が必要です。また、ポイント算定時は利用額の1000円未満を切り捨てます。これがどう響いてくるか、シミュレートしてみましょう。
利用回数 | 切符購入 | manaca | ユリカ (2400) |
1区特別 きっぷ |
---|---|---|---|---|
8 | 1,600 | 1,600 | 1,333 | 1,382 |
10 | 2,000 | 1,800 | 1,667 | 1,727 |
12 | 2,400 | 2,000 | 2,000 | 2,073 |
16 | 3,200 | 2,800 | 2,667 | 2,764 |
なんとも微妙な結果です^^;
まず、10回未満の利用では1ヶ月あたりの利用額が2,000円に届きませんから、普通に切符を買うのとまったく変わりません。10回利用でようやく2,000円に達しポイントが400ポイント付きますが、翌月はポイントが付くがために、利用額は1,600円となりポイントが付きません。ポイントが付いたり付かなかったりで、廃止となるユリカ(2400)や1区特別きっぷには及ばないんですね。
ポイントがちゃんと付き始めるのは12回以上の利用です。12回で利用額2,400円となると、ユリカ(2400)と並び、1区特別より安くなります。しかし、16回の利用を見ると、ポイント算定利用額の端数切り捨ての関係で、また差が開いています。
というわけで予想通りというか、少ない利用回数ではポイント還元は期待できない感じですね。たまに戻ってくることがある、ぐらいに考えておいた方がいいでしょう。また、名古屋市交通局からは「1枚のカードで使い分け不要」という利点もアナウンスされています。昼間用・朝夕用とカードを使い分けなくてもよいので、あちこちにチャージされたカードを複数持たなくてもよいとのことです。これを利点と見るかどうかは使い方次第ですね。
ただ、これは現在のユリカ(トランパス)と比較しての話であって、全国的に見れば2000円程度の利用で10~20%の還元があるICカード乗車券はほかに見あたりません。PiTaPaもびっくりの還元率です(もっともPiTaPaは従来の回数券を残しているところが多いですが)。さらに、Suica,PASMO,Toicaなどは何も還元がないわけですから、それよりは遙かにお得なのは間違いありません。Toicaとmanacaは来年度に相互利用を開始しますが、Toicaの発行枚数は伸び悩み、manacaに集中しそうな予感がします。