ダイヤ改正より1週間が経過しました。先日の記事では、改正当日の気動車の動きをお伝えしましたが、その後またもや変化が出ていますので、ここらでまとめておきましょう。
昨年春、某労組サイトに、武豊線電化後に名古屋車両区から24両が転出するとの情報が出ました。これに対して、2種類の予想があり、
私は後者を予想してきました。
実際はどうなったかといえば、どうやらキハ75が22両・キハ25が2両という微妙な結果となりました^^; さらに、転属はしたものの運用に就かない・工場に入場するといった車両も多数あり、結果が出たのにいまいち釈然としません(笑)
項目 | キハ75 | キハ25-0 |
---|---|---|
転属した車両 | 22両 | 2両 |
うち運用中 | 18両 | - |
日本車輌入場 | 4両 | *4両 |
名古屋工場入場 | - | 2両 |
ご覧のとおりで、キハ25-0は全10両のうち2両が転属したものの、まだ運用に就いていません。というのも改正直後に名古屋工場に入場してしまったんですね。残り8両は名古屋表記のままで、4両は日車に送られ、4両は美濃太田区にはいるもののずっとお昼寝です。
一方、キハ75は4両がいきなり日本車輌に送られましたが、その他はまんべんなく運用に入っています。
では、編成表をまじえて各形式の詳細を見ていきましょう。
キハ75全40両について、現在の状況を表にまとめてみました。
キハ75には大きく分けて三つの番台区分があり、1次車が0/100番台で全12両。2次車は非ワンマンの200/300番台とワンマン対応の400/500番台があります。さらに200/300番台には最近ワンマン改造が施された車両があり、車番に3000を加えて3200/3300番台となっています。表中、緑字はワンマン対応車です。
車番 | 所属表記 | 状況 |
---|---|---|
1+101 | 海ナコ | 快速みえで 運用中 |
: | ||
6+106 | ||
201+301 | ||
202+302 | ||
203+303 | ? | ? |
204+[205+305] | 海ミオ | 高山・太多線で 営業運転 |
[3206+3306]+304 | 海ミオ | |
3207+3307 | 海ミオ | |
3208+3308 | 海ミオ | |
401+501 | 海ミオ | 3/10 日車入場 |
402+502 | 海ミオ | 高山・太多線で 営業運転 |
403+503 | 海ミオ | |
404+504 | 海ミオ | |
405+505 | 海ミオ | |
406+506 | 海ミオ | 3/10 日車入場 |
車番204以降の22両が海ミオ表記となり、美濃太田車両区に転属したことになります。このうち200/3200番台の6両が3両編成に組み替えられています。
また、転属した22両のうち、[401+501]と[406+506]は改正直前に日本車輌に入場して、改造工事を受けているようです。この4両はもともとワンマン対応車なので、耐寒改造かなにかでしょうか。残りの18両はすべてが高山線・太多線で運用に入っており、3両編成も運用中です。
追記 - 3両編成は定期的に組み替えを行っているようで、3月末ごろから204+[403+503]の編成が確認されています。また、4月はじめに[401+501]と[406+506]が日車を出場し、車番に3000を加えて[3401+3501]と[3406+3506]となりました。行方不明だった[203+303]は名古屋工場を出場し、[1203+1303]に改番されていますが、非ワンマンのままのようです。
一方、海ナコ(名古屋車両区)に残っているキハ75は16両で、快速みえの運用に入っています。203+303は、武豊線の電化以来、行方知れずです。
ところで、快速みえは平日7行路(14両分)・土休日9行路(18両分)の運用があります。平日は予備車を含めてちょうどよいのですが、土休日には不足します。そこで、土休日に限り、美濃太田所属車が快速みえの応援に入っています。
ダイヤ改正当日は土曜日でしたので、3207+3307が快速みえの応援に行っていました。日曜のうちに美濃太田区に戻り、平日は高山線・太多線で運用されています。本日は金曜日なので、また名古屋に行って土日の増結にあたる車両があるものと思います。応援想定行路は以下のとおりです。
曜日 | 運用 |
---|---|
金曜 | ミオ区朝運用~(美濃太田)~回送~(名古屋)~みえ23号~(伊勢市) |
土曜 | (伊勢市)~みえ6号~7号~16号~17号~26号~(名古屋) |
日曜 | (名古屋)~みえ51号~8号~(名古屋)~回送~(美濃太田) |
なお、月曜が休日の場合は、日曜は美濃太田に戻らずにみえ23号に入り、翌日は土曜の行路に入ります。
下の図は快速みえの想定行路。画像をクリック・タップするとPDF形式で開きます(iPhone・iPadで表示が乱れるときは、iBooksで開いてください)。
図ご覧のとおり、平日は7行路ですが、金曜の夜から土日にかけて増結があります。青い線が増結行路で、美濃太田のキハ75が入ることがある行路です。土休日は増結行路が二つありますが、1本を美濃太田の車両(土曜-増1行路・日曜-増2行路)が担当し、もう1本は名古屋の予備車を充てるのが基本のようです。予備がないときは、美濃太田から2本応援に入ります。
※ 一部行路図を訂正しました。休日前日の23号にミオ車が入るのは変わりませんが、このときナコ車は23号に入らず、25号を4両編成にして運行するようです(2015.4.4)
続いてキハ25です。今年度、美濃太田区向けに新製した1000番台(P101~P108編成)16両と、武豊線の電化で捻出となった0番台(P1~P5編成)10両があります。改正前から運用のあった1000番台はしっかり運用に就いている一方で、0番台はいまだ運用がありません。
こちらも編成ごとに表にまとめますと、
編成 | 所属表記 | 状況 |
---|---|---|
P1 | 海ナコ | 3/16日車入場 |
P2 | 海ナコ | |
P3 | 海ナコ | 美濃太田で 待機中 |
P4 | 海ナコ | |
P5 | 海ミオ | 3/17名古屋工場入場 |
P101~P108 | 海ミオ | 高山・太多線で 営業運転 |
と、こんな感じで、一度はすべてが美濃太田区に送られたキハ25形0番台ですが、所属表記が書き換えられたのはP5編成の2両だけ。そのP5編成も運用に就くことなく、名古屋工場に入場しています。P1・P2編成に至っては、所属表記も書き換えられることなく、日本車輌へ改造工事に送られ、おそらくステップ改造を受けているものと思います。
美濃太田に残っているのは、所属表記が海ナコのままのP3・P4編成ですが、こちらも運用に就く気配がありません。いったい何をしに美濃太田へ送られてきたのか、いまだによくわかりません^^;
この状況下で、予想以上に運用されているのがキハ40系です。キハ47の運用はなくなったようですが、キハ40・48はかなりの運用を残しており、40系の3連の運用も存在しています。識者の方によれば、キハ40系の3連は、日車入場中のキハ75の代走ではないかとのこと。行方不明の[キハ75-203+303]もそのうち転属してくるでしょうし、最終的にはキハ75の3連が4本組まれるのではないかと思います。
一方で、キハ48形の3809と6810が、伊勢車両区へ送られた模様です。検査期限の関係でしょうね。代わりに伊勢区で廃車が発生する形になるのでしょう。
運用区間はほぼ以前の想定通り。キハ11の運用は消滅し、キハ40系はまだ運用を残しています。ただし、予想以上にキハ40系の運用が多くなっているのは前述のとおり。
また、キハ75の運用北限はホームの高さとステップの関係で下呂まで、これも想定通り。一方、ホームの低い駅を通過する高山の始発終発のキハ75化はなりませんでした。
形式 | 配置両数 | 備考 | |
---|---|---|---|
キハ11形 | - | 運用終了 | |
キハ40系 | 15両? | 一時的? | |
キハ25形 | 0番台 | 2両 | 未使用 |
1000番台 | 16両 | 新製 | |
キハ75形 | 200番台 | 4両 | 非ワンマン |
3200番台 | 6両 | ワンマン改造 | |
400番台 | 12両 | ワンマン | |
*小計* | 22両 | ナコより転属 |
気動車配置も予想は大きく外れなかったのですが、配置数については所属数とも運用数とも言えないところで、何とも。理由は書いてきたとおりです^^;
なお、高山線・太多線の運用は、以下のサイトで公開されています。
このカオスな状態は、あくまで改正直後の暫定状態です。最終的には、キハ25-0がすべて転属し、ステップを取り付けて高山線北部の運用に進出することになるでしょう。キハ75もあと2両(203+303)が転属するものと思います。
気になる時期ですが、キハ40系の運用が7月頃までと言われていますので、その頃には高山線の完全置き換えが完了することになるでしょうか。
3月27日に気動車関連のプレスリリースがJR東海から発表になりました。
一つ目は、すでに東名古屋港・名電築港へ送られるなど動きの出ていた気動車の譲渡。キハ40系12両・キハ11形16両、計28両をミャンマー鉄道省を譲渡するとの情報です。さらに来年度50両の追加譲渡も調整中とのことです。
もう一つは、平成27年度の投資計画。以前発表済みの気動車36両の新製は変更ありませんが、「紀勢線・参宮線へ順次投入する」との明記が付き、平成27年度分のキハ25(1500番台?)はすべて紀勢線・参宮線向けであることが明らかになりました。これにより、一般型気動車の置き換えは、
このように確定したと見てよいでしょう。なお、伊勢車両区は平成28年に名古屋車両区に統合の予定です。
また、重点施策のリリースには、ながらく不通であった名松線(家城~伊勢奥津間)の復旧完了も謳われています。
この記事を書いてから、1ヶ月も経たないうちにいろんな動きが出て、追記だらけになっていますので、ここらで別記事にまとめました。
キハ75の改造車の動き、キハ40系・キハ11の動向などをまとめています。
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