本日3月14日、ダイヤ改正が実施されました。名古屋近郊の運用ももちろん気にはなるのですが、とかく予想外の展開が続いている高山線・太多線の気動車の動きがやはり注目されるところです。改正当日の高山線・太多線・キハ75・キハ25・キハ40系の動きに加え、多治見~岐阜間を往復してみましたので、その感想などをまとめてみました。
長くなりそうなので、お題目をまず挙げておきます。
改正初日は平日ではありませんので、これがすべてとは言い切れませんが、とにかく美濃太田界隈は一気にキハ75に染まりました。とくに太多線は来る列車来る列車がキハ75です。3両編成も運用されています。あいにく私のサイトは高山線・太多線の運用情報は取り扱っていないので、現時点の運用がわかるページを紹介しておきます。
さて、キハ75全40両について、当日の状況を表にまとめてみました。緑字はワンマン対応車です。
車番 | 所属表記 | 状況 |
---|---|---|
1+101 | 海ナコ | 快速みえに 運用中 |
: | ||
6+106 | ||
201+301 | ||
202+302 | ||
203+303 | ? | ? |
204+[205+305] | 海ミオ | 高山・太多線で 営業運転 |
[3206+3306]+304 | 海ミオ | |
3207+3307 | 海ミオ | 快速みえ応援 |
3208+3308 | 海ミオ | 高山・太多線 |
401+501 | 海ミオ | 3/10 日車入場 |
402+502 | 海ミオ | 高山・太多線で 営業運転 |
403+503 | 海ミオ | |
404+504 | 海ミオ | |
405+505 | 海ミオ | |
406+506 | 海ミオ | 3/10 日車入場 |
車番204以降の22両が海ミオ表記となり、美濃太田車両区に転属したことになります。海ナコ(名古屋車両区)に残っているのは16両で、快速みえの運用に入っています。203+303は、武豊線の電化以来、行方知れずです。
転属した22両のうち、3207+3307は土日に増車する快速みえの応援に入っているほか、[401+501]と[406+506]は改正直前に日本車輌に入場して、改造工事(耐寒改造?)を受けているようです。残りの16両は、本日すべて高山線・太多線で運用に入っていました。3207+3307も月曜日からは高山線・太多線で運用するものと思います。
※追記 - 土日に快速みえの応援に行っていた3207+3307ですが、予想通りです。日曜の夜に美濃太田へ戻り、改正後初の平日となった16日から高山線・太多線に入っています。
続いてキハ25です。美濃太田区には、今年度新製した1000番台(P101~P108編成)16両と、武豊線の電化で捻出となった0番台(P1~P5編成)10両が来ています。改正前から運用のあった1000番台はともかくとして、0番台はまだ動いていないようです。
編成 | 所属表記 | 状況 |
---|---|---|
P1 | 海ナコ | 美濃太田区 で待機中 |
P2 | 海ナコ | |
P3 | 海ナコ | |
P4 | 海ナコ | |
P5 | 海ミオ | |
P101~P108 | 海ミオ | 高山・太多線で 営業運転 |
こんな感じで、名古屋区から送られてきた0番台(P1~P5)は運用に就いていません。なお、P5編成が海ミオ表記に変更されています。
※追記 - いただいたコメントによれば、翌15日にP1・P2編成は美濃太田区から名古屋車両区に戻って行き、16日には日本車輌へ改造のため送られたようです。さらに、美濃太田区に転属したはずのP5編成は、17日にJR名古屋工場に入ってしまいました。
運用区間はほぼ以前の想定通り。キハ11の運用は消滅し、キハ40系はまだ運用を残しています。ただし、予想以上にキハ40系の運用が多くなっています。また、高山の始発終発のキハ75化はなりませんでした。
形式 | 配置両数 | 備考 | |
---|---|---|---|
キハ11形 | - | 運用終了 | |
キハ40系 | 15両? | 一時的? | |
キハ25形 | 0番台 | 2両 | 他応援? |
1000番台 | 16両 | 新製 | |
キハ75形 | 200番台 | 4両 | 非ワンマン |
3200番台 | 6両 | ワンマン改造 | |
400番台 | 12両 | ワンマン | |
*小計* | 22両 | ナコより転属 |
一方、気動車配置数もいまだ謎が多いのが現状。キハ25形0番台のうちP5編成は海ミオ表記に書き換えられ、つまりは転属。これでキハ75の22両と合わせて、合計24両転属の内訳が確定したことになります。ただし、キハ75は4両が日車に送られていますから、その間はキハ25-0が名古屋所属のまま代走すると考えると辻褄は合います。
しかし、実運用を見ると、キハ25の0番台はまだ運用に就かず、9両しか残らないはずのキハ40系が相当数運用に入ったままです。今日動いていたキハ40系はわかっているだけで15両程度。国鉄風塗色も健在です。キハ25の整備が追いついていないだけなのでしょうか?
もっとも、これ以上0番台の表記が書き換えられるようだと、24両転属の計画自体がどこかで変更になったと見るべきでしょうね。
今日は多治見~岐阜間を、太多線・高山線で往復してきました。行きも帰りもキハ75です。乗ってみて思ったのは、とにかくキハ75のハイパワーを持て余しているということです。
とくに太多線は、運転士もさぞやストレスが溜まるだろうと思いました(苦笑)。太多線の最高速度は85km/h。駅間距離が短いうえ、ちょっと駅間が長いところでも曲線による速度制限が多く、思うように速度が上げられません。それに加えて、太多線は「自動閉塞式(特殊)」という駅間が一閉塞の方式を採っており、交換駅では遠方信号機が減速現示を出すため、駅のずっと手前で速度を落とさなくてはなりません。
それでも、パワーがまだ小さいキハ25やキハ11であればフルノッチで運転するのですが、キハ75はあっという間に速度が上がってしまい、運転士は上り勾配でもマスコンを落としたり上げたりと調整に難儀しているようです。
一方、高山線は最高速度110km/h、駅間も長いですし、曲線制限も少なく、分岐器も高速通過できます。閉塞方式も単線自動閉塞で無駄な減速現示に悩まされることもありません。しかし、ダイヤが結構ダルで組んであり、早着を避けるため、運転士は95km/h以上を出さないようにマスコンを絞りながら運転しています。キハ75は95km/h以上で直結2段に入ります。変速する速度で巡航すると、ちょっとしたことで変速が繰り返されるので、これを避けているんでしょうね。こちらもストレスが溜まりそうです。
もっとも上り勾配ではそうも行かず、鵜沼→坂祝の上り勾配で110km/hを出していました。上りで110km/hを出すとはさすがキハ75です(笑)。
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