先日の記事で、今年(2015年)の3月改正で美濃太田区(高山線・太多線)に転属する車両を予測してみましたが、有識者(?)の方々からもコメントをいただきましたので、あらためて予想をまとめてみます。前回の記事の第2案をベースとしています。
まずは、現状の高山線・太多線の整理です。美濃太田区配置の一般型気動車と、その運用区間をまとめます。
高山線(岐阜~猪谷)と太多線(美濃太田~多治見)には、これまでキハ40系(40・47・48)とキハ11が用いられてきました。キハ11は主として岐阜~多治見間の近郊輸送にあたり、トイレがないことから長距離運用には就いていません。美濃太田以北はキハ40系が主となっています。
形式 | 配置両数 | 備考 | |
---|---|---|---|
キハ11形 | 19両 | 変化なし | |
キハ40系 | 30両 | 6両減 | |
キハ25形 | 0番台 | - | - |
1000番台 | 12両 | 新製投入 |
今年度はこれにキハ25形1000番台が加わりました。ロングシートではありますが、ステップ・トイレ付きであることを活かし、2014年12月から全区間での運用に入っています。これまでに12両が新製配置され、3月までにあと4両が投入される予定です。
キハ25の新製にともない、キハ40系は2両が伊勢区へ転属・4両が廃車回送され、計6両が数を減らしています。
さて、ここからは予想です。
キハ25-1000がさらに4両新製配置されるほか、3月1日に武豊線が電化開業すると、それまでの気動車が美濃太田区に転属してくることになります。これに対する予測ですが、
としてみました。配置数と運用区間は以下のとおり。
形式 | 配置両数 | 備考 | |
---|---|---|---|
キハ11形 | - | 運用終了 | |
キハ40系 | 9両? | 廃車継続 | |
キハ25形 | 0番台 | - | - |
1000番台 | 16両 | +4両新製 | |
キハ75形 | 200番台 | 6両 | 非ワンマン |
3200番台 | 6両 | ワンマン改造 | |
400番台 | 12両 | ワンマン | |
*小計* | 24両 | ナコより転属 |
2015年3月のダイヤ改正では、岐阜~多治見間が集中的にキハ75・25形になると発表されています。この区間の特徴は、ステップなしの車両で運行できることにあります。したがって、ステップのないキハ75が大量に転属すると予想。また、現在、下油井駅でのホーム嵩上げ工事が実施中で、3月には完成する見込みです。これによりキハ75が下呂まで入れるようになります。
キハ75の内訳ですが、当初からワンマン車である400/500番台のほか、200/300番台をワンマン改造した3200/3300番台が6両(現在2両+追加改造4両)、非ワンマン(200/300番台)を6両と予測。現在でもそうですが、高山線・太多線に使うからと言って、すべてがワンマン車である必要はないんですね。なお、ワンマン改造車は既存の3207+3307に加え、3206+3306および3208+3308が追加改造されるものと見ています。
キハ75が24両転属すると、名古屋区には16両にしか残りませんが、快速みえの平日運用には予備車を含めてちょうどいい本数となります。ただし、土休日の快速みえには不足するので、美濃太田から応援に回すと考えています。平日に比べると、土休日の高山線・太多線は所用本数に余裕がありますので十分可能でしょう。
美濃太田区のキハ11は2015年3月のダイヤ改正で運用が消滅すると予想。太多線はすべてキハ75・キハ25になると発表されており、この区間での運用がなくなると、キハ11の運用自体が消滅する可能性が高いためです。また、キハ11はトイレがないので、キハ40の長距離運用に転用するとも思えません。ただし、検査期限に余裕のある車両は一時的に伊勢区車両区へ転属するものもあるでしょう。
一方、武豊線で運用中のキハ25形0番台については、2015年3月時点では転属しないと考えています。ステップ改造を終えた後、時期を改めて転属することになるでしょう。
続いて2016年3月の予測です。これが最終形となります。
ステップ改造を終えたキハ25形0番台10両が名古屋車両区より転属し、残ったキハ40系の運用を置き換えるとの予測です。これで、美濃太田区の一般型気動車数は50両。事業用車のキヤ97系13両を加えると総計63両。某労組の公開情報と一致します。
形式 | 配置両数 | 備考 | |
---|---|---|---|
キハ11形 | - | 全廃 | |
キハ40系 | - | 全廃 | |
キハ25形 | 0番台 | 10両 | ナコより転属 |
1000番台 | 16両 | - | |
*小計* | 26両 | - | |
キハ75形 | 200番台 | 6両 | 非ワンマン |
3200番台 | 6両 | ワンマン改造 | |
400番台 | 12両 | ワンマン | |
*小計* | 24両 | - | |
合計 | 50両 | - |
2016年3月としていますが、実際はもっと早く完了する可能性が高いです。
ところで、キハ75の運用で点線(高山までの始発終発)がありますが、この説明を加えます。高山線に詳しい方からコメントでいただいたものなのですが、キハ25形26両では下呂以北の運用に若干不足するらしいんですね。一方、キハ75はステップがないので原則として下呂以北の運用には入れません。ただし、高山までの下り最終・上り始発に限り、低いホームの駅を通過するダイヤになっています。したがって、この運用にキハ75が入るのではないかとのことです。
以上はあくまで個人的な予想です。2016年3月の状況は大筋でほぼ間違いないと思いますが、2015年3月の状況はほかにも考えられます。たとえば、
といった案も考えられます。さて、みなさんの予想はいかがでしょうか。
この記事から2ヶ月が経過し、2015.3ダイヤ改正が実施されました。転属・運用の結果はこちら。
関連記事