本日(1月14日)、313系1300番台4編成8両(B521~B524編成)が日本車輌から出場し、神領車両区に配置された模様です。 3月1日の電化開業に向け準備が進んでいる武豊線ですが、これまでに投入済みの神領1300番台8両と大垣12両を合わせ、全28両が出揃ったことになります。
313系1300番台は、転換クロスシートに車端部ロングシートの車内構成を持つ2両編成。今年度、神領に新製配置となった313系1300番台の編成番号は、昨年8月投入分と合わせB517~B524(8編成16両)となっています。
1300番台にはB400編成とB500編成があり、仕様が若干異なっています。違いを以下に示します。
No. | 項目 | B400編成 | B500編成 |
---|---|---|---|
1 | 増粘着装置(セラジェット) | なし | あり |
2 | ワンマン設備 | 準備 | 対応 |
3 | スノープラウ | なし | あり |
4 | 霜取りパンタグラフ | あり | あり |
5 | 発電ブレーキ装置 | あり | あり |
従来車(4次車) | 8編成16両 | 16編成32両 | |
今回新製(5次車) | - | 8編成16両 |
B400編成は、飯田線へ213系5000番台を転用する際にその代替として投入されたもので、非ワンマンの暖地向け。中央線の増結用、および関西線のラッシュ時に用いられています。
一方、B500編成は、ワンマン対応の寒地向け。こちらは、飯田線へ313系3000番台を転用する際の代替として新製された4次車32両(関西線・中央線木曽地区向け)と、今年度に武豊線向けとして投入した5次車16両があります。武豊線に寒冷地対応は不要ですが、中央線木曽地区との共通化から、同一仕様となったものと思われます。したがって、関西線・武豊線・木曽地区とで共通運用が組まれることになるでしょう。
なお、4次車と5次車に大きな違いはなく、車内照明がLED化された程度です。また、313系1300番台は、武豊線で運行中のキハ25形気動車と見た目も車内もそっくりなので、電化しても変化に気付かない人も多いかもしれませんね。
出揃ったB500編成の編成表を示しておきます。
編成名 | クモハ313 | クハ312 | 投入年 |
---|---|---|---|
B501 | 1309 | 1309 | 2011/2012年 (運用中) |
B502 | 1310 | 1310 | |
: | : | : | |
B516 | 1324 | 1324 | |
B517 | 1325 | 1325 | 2014年 8月6日 先行運用中 |
B518 | 1326 | 1326 | |
B519 | 1327 | 1327 | |
B520 | 1328 | 1328 | |
B521 | 1329 | 1329 | 2015年 1月14日 今回分 |
B522 | 1330 | 1330 | |
B523 | 1331 | 1331 | |
B524 | 1332 | 1332 |
今年度投入分のうち、8月に入ったB517~B520編成については、すでに関西線・中央線で足慣らしの運用を始めています。
まとめの意味で、大垣に投入済みの313系1100番台(J編成)の編成表も載せておきます。こちらは東海道線の普通列車を中心に運用されている4両編成。こちらも転換クロスシートに車端部ロングシートです。2010年に7編成配置されていましたが、武豊線電化にあたり10月から12月にかけ3編成が増備されました。
編成名 | Mc | T | M | Tc' | 投入年 |
---|---|---|---|---|---|
J1 | 1103 | 410 | 2010年 (運用中) |
||
J2 | 1104 | 411 | |||
: | : | : | |||
J7 | 1109 | 416 | |||
J8 | 1111 | 418 | 2014年 | ||
J9 | 1112 | 419 | |||
J10 | 1113 | 420 | |||
|
こちらもすでに足慣らし運用を始めているほか、武豊線での試運転にも使用されているようです。
これまでも何度か書いたのですが、なぜ武豊線の電化向けに神領区配置の電車を使うのかを説明しておきましょう。以下は現行の武豊線平日ダイヤです(クリック・タップでPDF形式で開きます)。
見ての通り、武豊線の運用の拠点は名古屋駅になります。神領の車両を使う中央線・関西線も名古屋駅発着が基本。そんなわけで、神領区と武豊線は相性がいいんですね。むしろ名古屋駅発着の少ない東海道線の方が、武豊線の運用とは相容れにくいというわけです。
武豊線の今後のスケジュールですが、3月1日に電化開業。その後3月14日にダイヤ改正があり、夕方の増発が行われます。詳細は以下の記事をごらんください。
もっとも、大きなダイヤの変更はないようで、朝ラッシュも現在と変化なく、日中のワンマン運転も継続するようです。
さて、B500編成の運用について、参考までに、以前のダイヤの中央線木曽地区と関西線の行路図を示しておきます。ともにまだ313系3000番台であったころの運用ですが、現在も大きな変化はないと思います。
運用の行路数として、
合計23行路。24編成で予備1本はきつそうですが、うまく運用を組めば非ワンマンの行路もできそうなので、B400編成(非ワンマンの1300番台)による検査時代走があるかもしれませんね。
一方、大垣のJ編成ですが、こちらも東海道線で運用中のものと共通運用になると思われます。ただし、4両編成なら何でもいいので、313系0番台や311系が入るかもしれません。
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