先日、平成27年(2015年)3月のダイヤ改正についての発表があったばかりですが、その1年後の平成28年(2016年)3月を目処にJR東海が実施している気動車の更新について、新たな情報が入りましたので、まとめておきます。
JR東海は今年度から来年度にかけ、旧型気動車の更新を行う計画です。武豊線を電化してキハ75形・キハ25形を捻出するとともに、キハ25形の2次車を52両新製し、キハ40系・キハ11形(一部)を置き換える予定としています。今年度は高山線・太多線系統に注力し、すでに12月よりキハ25形2次車(12両)が運行を開始。来春のダイヤ改正では、キハ25の2次車が計16両の陣容となり、武豊線からの転属も含め、高山線は80%・太多線の100%の車両の置き換えを完了する予定です。
ここまでは既報の通りですが、新たに判明したのは次の通りです。
情報ソースは、毎度おなじみの某労組がネットで公開しているものです。
まず、気動車の総数について整理しておきましょう。新製はキハ25形の2次車を52両。廃車はキハ40系すべてと、300番台を除くキハ11形。キハ75・キハ85・キヤには変化がないとしてまとめると以下の通りとなります。
形式 | 平成26年3月 (2014年) | 平成28年3月 (2016年) |
---|---|---|
キハ85系 | 80両 | 80両 |
キハ75形 | 40両 | 40両 |
キハ25形 | 10両 | 62両 |
キハ11形0番台 | 9両 | - |
キハ11形100番台 | 23両 | - |
キハ11形200番台 | 2両 | - |
キハ11形300番台 | 6両 | 6両 |
キハ40形 | 14両 | - |
キハ47形 | 5両 | - |
キハ48形 | 40両 | - |
キヤ95系 | 6両 | 6両 |
キヤ97系 | 21両 | 21両 |
合計 | 256両 | 215両 |
ここまでは、おおむね想定通りです。
伊勢区が名古屋区と統合することで、JR東海の気動車区は名古屋と美濃太田の2カ所になります。これまではっきりしていなかったのが、最終的な美濃太田区への転属・新製両数でした。
平成27年3月の段階では、
これで合計40両。ここまでは既報の通り。
さらに平成28年では63両になるわけですから、キヤ97の13両を除くと、キハ25とキハ75が合計50両の計算で、あと10両の新製・転属が考えられます。
さて、ここからは議論のあるところで、推測が混ざってきますが、私の予測は下の表に示したとおりです。
形式 | 名古屋 | 美濃太田 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
キハ85系 | 80両 | - | 80両 | |
キハ75形 | 0番台 | 12両 | - | 12両 |
200番台* | 8両 | 8両 | 16両 | |
400番台 | - | 12両 | 12両 | |
キハ25形 | 1次車 | - | 10両 | 10両 |
2次車 | 32両 | 20両 | 52両 | |
キハ11形 | 300番台 | 6両 | - | 6両 |
キヤ95系 | 6両 | - | 6両 | |
キヤ97系 | 8両 | 13両 | 21両 | |
合計 | 152両 | 63両 | 215両 | |
*キハ75-200には3200番台改造車を含む |
推測の要旨としては、
というストーリーを立ててみました。
推定案としてもう1案示しておきます。キハ75とキハ25の部分だけを抜き出しました。ほかは1案と同じです。
形式 | 名古屋 | 美濃太田 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
キハ75形 | 0番台 | 12両 | - | 12両 |
200番台 | 4両 | 12両 | 16両 | |
400番台 | - | 12両 | 12両 | |
キハ25形 | 1次車 | - | 10両 | 10両 |
2次車 | 36両 | 16両 | 52両 | |
こちらは来年度新製のキハ25形2次車がすべて名古屋区(伊勢区)に入ると考えた案です。とすると、キハ75がさらに4両転属し、名古屋区のキハ75は16両となります。
以前の記事で示したとおり、快速みえに必要な車両数は18両。予備車を考慮すると20両必要で16両では足りません。しかし、平日に限って言えば、予備車込みで16両で足ります。土休日に不足する分は美濃太田から応援に回すことで対応するわけですね。
その2案の場合、こんなストーリーも考えられます。
つまり、平成27年3月のダイヤ改正で転属する24両はすべてキハ75であるとしたもの。このストーリーは、キハ75形200番台のワンマン改造がダイヤ改正までに終了していることが前提条件です。
平成27年3月の改正では、太多線のキハ75・キハ25化率が100%、高山線の岐阜~美濃太田が80%と、ステップの不要な区間に集中投入されます。ステップのないキハ75を先に投入、後からステップ付きのキハ25を投入と考えると、理にかなっています。
とはいえ、キハ75のワンマン改造を3月までに完了できるかがポイントです。キハ25のステップ改造の方が簡単に終わりそうですし、何とも言えません。今後に注目ですね。
転属24両について、あたらめてまとめてみました。
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