業界誌を読んでいたら、鉄道設計技士試験の演習問題が載っていました。土木系の試験なのですが、こんな問題もあるんですね。みなさんもよかったら、回答してみてください。
1問目は電気車の制御に関する問題です。
次の文章は電気車の制御について述べたものである。正しい記述には○を、誤った記述には×を回答欄に記入しなさい。
- 鉄道車両を電気で駆動する方式が実用化されて以来、主電動機には速度制御が容易な直流電動機が使用されてきた。その速度制御は、抵抗の短絡や電動機の直・並列制御などにより行われる。
- チョッパ制御は、架線からの直流電流を半導体素子により高速でオン・オフし、そのオンとオフの時間を制御することによで平均としてモータに流れる交流電流の大きさを変える制御方式である。
- インバータ制御は、架線からの電力を、インバータ装置の半導体スイッチを組み合わせてオン・オフすることで、三相交流の電圧と周波数を制御し、交流モータを回転させる速度制御方式である。
- 交流電車、直流電車ともに交流電動機を使用した電車があるが、交流電車は、架線の交流を変圧器で変圧し、そのままインバータにより電動機を制御するので、架線の直流を交流に変換する直流電車よりも主回路機器が少ない。
- VVVFインバータ装置では、直流モータで行っている主抵抗器の抵抗値を変える方式よりも、車輪の空転や滑走が発生しにくいという特徴がある。
どうでしょう。マニアでも解けそうな問題ですよね(笑)
続いては、運転曲線に関する問題です。
次の文章はA駅とB駅の運転曲線について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な数値を回答欄に記入しなさい。なお、制動開始時の空走時間は考えないものとする。また、解答の数値に小数第2位以下がある場合は、小数第2位を四捨五入して小数第1位で解答しなさい。
列車は、A駅から一定加速度2km/h/sで加速し、1kmの地点で惰行運転に入る。惰行運転開始時の列車の速度は( 1 )km/hである。1kmの地点で2kmの地点まで惰行中、列車は一定速度を保って走行しており、惰行中の時間経過は( 2 )秒である。2kmの地点で、B駅に入場するため制動をかける。停止までの減速度は3.2km/h/sで一定であり、制動開始から停止までの時間は( 3 )秒である。よって、A駅出発からB駅到着までにかかった時間は( 4 )秒、A駅とB駅間の距離は( 5 )mである。
マニアにもおなじみの単位や言葉が出てきています。中学か高校初等レベルの物理の知識が必要ですが、これもやってみてください。解答は次回にお届けします。